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会社の利益は株主のもの。損失も株主のもの。

「会社の利益は従業員がもらうべきだ」という主張は、昔からある。

一見もっともらしいですが、じゃあ会社が損失を出したら従業員が払いますか?

そんなわけはないですよね。従業員には経営責任はないからです。経営者と従業員は、別のカテゴリの職業に就いている(注0)。

従業員は、労働の対価として給与をもらっているのであり、企業の利益の分け前をもらっているのではない。それが「雇用」の意味です。

注0:現実には、経営者も雇われ人の場合が多いので、損失を被るのは株主です。それは経営者を雇うのは株主であり、経営者は株主の「代理人」だから。大企業では、それは建前ですが株式会社とは基本的にそういう物です。

だから、損失を被るのも利益を得るのも株主です。筋は通っている。

逆に言うと「損失は負担しないが利益はくれ」というのは虫が良すぎます^^;

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したがって、企業の利益が増えても従業員の賃金が増えないことは、大いに有り得る。両者は関係ないのです。

それは経営がうまかったのだ。

もしも従業員の質が高かったのならば、その人々はそんな低賃金の会社は辞めて高賃金の会社に転職していたでしょうし、していないならば、すれば解決する話です。(注1)

注1:他の手もある。「自分の会社の利益」を分けてもらいたかったら、自分も経営に参加すればよいのです。つまり自社株を購入すればよい
 簡単ですし、多くの企業は自社株買いを従業員に推奨しています。
 それは、自社の従業員は安定株主になることが多いからです。

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 藤井氏の説明は、従業員が転職しないことを前提としている。つまり終身雇用制を想定しているのですが、それはもう昔の話です。
 別の言い方をすると藤井氏は、企業と従業員は「運命共同体」だと言っている。それは社会主義の考え方であり、社会のあり方の一つとして必ずしも悪いものではない。

 ただ、現実の日本経済は社会主義ではなくて、資本主義なのです。
 そして日本がその道を進んでいる理由はちゃんとある。歴史上、経済的に成功した社会主義国は存在しないからです。

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どうでもいいおまけ^^;

 私は「株式会社グリーン〇〇」の唯一の従業員です。そして同時にCEOでもあり、唯一の株主でもある。
 だから会社の利益は私が頂くし、損失が出れば私の貯金が減ります^^;
 こういうやり方もあります。

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おまけの雑談

この藤井聡氏という人は、どうも言っていることが怪しいのですが、京都大学の教授です。

まあ、おかしなことを言う人はどこにでもいるので、それはいいです。ただ、私が大いに問題視したいのは、

京都大学は、このレベルの人を教授職に採用する

という点です。

京都大学については、私は「八割オジサン」こと西浦博教授がTVに出ずっぱりだった頃から気になっています。

西浦氏は本当に酷い。数値計算による感染推定を専門としているらしいのに、数値の有効桁数の意味も知らない。

「無症状感染者が何割いるのか」、こんな基本的なことが未だにわからないのに、死亡者が418,000人とか、そんな高い精度で推定できるわけがない。(注2)

そんな西浦氏が「あの」京都大学の教授だと知った時、私はかなり驚きました。しかも、彼が京都大学に採用されたのは、「40万人大外し」の後です。わけがわかりません。

そして、そうこうしているうちに、今度は霊長類研究所の正高信男・元教授の論文捏造が発覚。あの世界に冠たる霊長類研究所が解体の憂き目に、、、

京都大学も落ちたな...

これが私の率直な感想です^^;

注2:それに推定しても意味がない。前提が不確実すぎるのです。
こんなものは、せいぜいの所「10万~100万人ぐらい」としか言いようがない。また、推定値が41万8千人だろうが、40万人だろうが、その後の対策検討には何も影響しないのです。

しかも実際の死亡者は900人に過ぎなかった。いくらなんでも外れ過ぎ。有効数字3桁の推定値は一体何だったのか。あれを公表する時に何も疑問に思わなかったらしいところが怖いです。

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