見出し画像

トヨタはでかいが、GDPには寄与しない。利益率が低いのだ。

トヨタの売り上げ高は30兆円もある。しかし利益率が低い。営業利益は1割の3兆円ぐらいだ。

一方、典型的なハイテク製造業であるインテルは、売り上げ高は8兆円と少ないが、営業利益はトヨタとほぼ同じだ。自動車は単価が高い。アルファードは500万円以上もする。でも利益は小さい。

GDPとは「生み出した付加価値の合計」つまり利益の合計なので、トヨタの日本GDPに対する寄与は意外と小さい。(日本のGDPは500兆円ほど)

日本の自動車メーカーは、巨額の広告費を使うのでトヨタ、日産、ホンダを知らない人はいない。そして「自動車は日本の基幹産業」だと思い込んで、多くの学生がトヨタに就職しようとする。でも、現実は違う。

さらに言うと、日本の主要産業は製造業ですらない。サービス業だ。GDPの7割はサービス業が占める。これは先進国はどこでも同じ。日本が工業立国だったのは、30年前までだ。

*****

ほとんどの市場で、製造業は薄利多売が基本だ。逆に、だからこそ少品種大量生産が大前提であり、巨大工場を持つ必要があった。だから必然的に「大企業」になるのだ。

別に「大企業」=「優良企業」というわけではない。そして、このことはサービス業では、ほとんど当てはまらない。

投資家にとって優良企業とは、「利益」/「資本(投資額)」が大きい会社だ。要するに「100万円の株を買ったら、毎年いくら儲かるか?」が勝負。売り上げ高も従業員数もどうでもよろしい。

従業員にとっての優良企業は、「働きやすくて給料が高い」企業だろう。

残念ながら、トヨタはそのどちらでもない。

*****

わりと重要な補足

経済的に重要なのは「どれだけの金額が取引(売買)されたか」ではない。

「労働によって、どれだけの付加価値が生まれたか」だ。

メガバンクは途方もない巨額を動かす。だけど利益は小さい。銀行員は自分が動かす金額が大きいから偉そうにしているが、実は割とどうでもいい企業なのです。商社も同じ。

その一方で、ものすごく付加価値の高い仕事がある。

風俗です^^

彼女たちは、ほぼ歩合制で働いており、いくらもらっているのかは私は知らない。でも、私は彼女たちに1時間当たり2~3万円を払います。利益率は5割ぐらいと思います(注1)。

つまりソープ嬢は1時間に1~1.5万円もの付加価値を生み出している。

これは、その辺の弁護士、医者よりも高い。トヨタの従業員よりもはるかに高い^^

***

繰り返しになりますが、日本の経済を支えているのは中小のサービス業です。大メーカーなどではないのです。

注1:ソープとホテヘルは競合していますが、ラブホテル代は1時間5000円ぐらいで、客が払う金額はホテル代込みだとソープとトントンぐらい。男性スタッフの人件費、広告費(月100万ぐらいらしい)等を考慮すると、そんなものでしょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?