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やまとけいこさんに会いたい!いつかは行きたい山小屋「薬師沢小屋」

薬師沢小屋までの道中は、下記の記事からご覧ください。

山と渓谷社から出版されている2冊の本。
山と旅のイラストレーター やまとけいこさんの本

「黒部源流山小屋暮らし」を読んで、
失敗した!こんな生き方があったんだ!
と思った本。好きな山の中で仕事をしながら、好きな渓流釣りをし、絵を描く。
山小屋は冬になると小屋を閉める。その期間は、旅に出る。

なんて素敵な生き方。
そして、柔らかい水彩画の絵が素敵でお気に入りの本で、何度も読み返した。
その度に、薬師沢の自然に触れてみたいと強く思う様になっていた。
願わくば。やまとけいこさんに会いたい!

本当なら、1日目に薬師沢小屋まで歩いてしまいたがったが、その為には都内からだと夜行バスに乗るか、登山口近くで前泊するしかない。そこまで休みが取れなかったので、1日目太朗平小屋、3日目に薬師沢小屋に予約をした。(最終日は、帰りのバスの時間が12時30分なので、太朗平小屋泊まりが本当は安心なのだが、予約がいっぱいで取れなかった)
4日目の下山の日に歩く距離を長く残してしまったが、憧れの薬師沢に泊まれる嬉しさ。ワクワク。そして雨の予報は外れて晴れてきた。

男性5人グループとお別れし、
4万㎡もあると言う雲の平の高原から、急坂を下る。
その手前の木道で、気を抜いたのがいけない。
木道で滑って、すってん、どん!尻もちをついてしまった。

「雲ノ平での怪我の8割は、木道です!」

どこかの看板に、書いてあったなぁ、気をつけなくちゃ、と気をつけても転び、合計3回も、木道で滑った。
お尻を撫でながら歩くと、雲ノ平の端に来ていた。急坂の始まりだ。
地図のコースタイムでは、登り2時間、下り1時間半とあるが、
下りは苦手(膝が痛くなる)雨が降った後で滑りやすいだろう。無理をせず、コースタイムにこだわらず、2時間で下れたら上出来。と思ってゆっくり、下り始める。

岩がゴロゴロ積み重なった急坂は、雨が降った後で、沢のようだ。岩と岩の間を水が流れる。
沢というより、小さな滝。

そこを、手を使いながら、大きな石はお尻で滑るようにして降りる。
お尻をついたって、恥ずかしくない。時間がかかったっていい。
怪我をしないでこの急坂を降りる事。

「ゆっくりでいい、登山は誰かと競争するものじゃない、私のペースで、私の山を楽しもう。」

そう、何度も自分に言い聞かせて下山する。
我慢の2時間半。薬師沢小屋の赤い屋根が見えてきた。

この赤い橋を渡るには、
一回沢に降りて、沢の岩の上を歩き、
ハシゴを登って、この橋だ。
切り立った沢沿いに、薬師沢小屋は立っているのだ。

橋を渡り、薬師沢小屋で宿泊の受付をする。
受付は女性だ。もしかしてと思い声をかける。

「やまとけいこさんですか?」

「はい」

はにかんだ表情がかわいい。
やまとさんの本を読んで、この場所に来たいと思ったんです。
と伝えると、

「うれしい、今日はどこから?」

と、少しお話しをさせて頂いた。

「今日はお客様が多くて賑やかですが、ゆっくりしていってください。」

と言っていただき、嬉しくなった。
本の著者紹介のお写真より、若いく穏やかな話し方、渓流釣りや沢登りなどするとは思えない女性らしい方だった。

あちこちにやまとさんのかわいいイラストがある。和む。


そして何より、この景色、やまとさんの本の表紙を飾る景色、エメラルドグリーンの沢。

山小屋に2時半に到着したので、
山小屋の2階のテラスを貸し切って、ビールをいただいちゃう。
悠々と流れる沢が2つぶつかり合い、ゴゴォーと音を立て、一緒になって流れて行く。
黒部川だ。飽きずに、眺めていられる。
良い天気になって良かった。
私って、ラッキー🤞と思った。

17時から、賑やかな夕食タイム、
副菜がたくさん乗ったお皿に、とろろ蕎麦の小鉢がついて、ツヤツヤのご飯。
私が案内されたテーブルは、皆お一人様。
明日はどこへ行くか、話しながら何杯もご飯をおかわりした。
水が違うとご飯の色も味も違う。
美味しいご飯だった。

明日は下山、名残惜しい。もっと山にいたい。

今日の山歩きを振り返りながら、布団でゴロゴロしていたら、19時前、いつのまにか眠っていた。

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