小田原の畑にロケットストーブが来た!
12月も後半になると、畑ランチの時間は、風が冷たくて冷える日もある。
そんな時に、
畑友達Yさんがロケットストーブを持ってきてくれた。
10年前の東日本大震災の時に友人が作ってくれた物だそうだ。
その後使われる事がなく、倉庫に眠っていたものを、畑に持ってきてくれた。
太陽が出ない畑の日には、ロケットストーブは暖が取れてありがたい。
上の穴に鍋を置いて置けば調理も出来る。
畑は山の斜面だから、
小枝には事欠かない。むしろ燃やして減らしたい。
ロケットストーブは、そんな私達の格好のアイテムになった。
火をつけるのも簡単だ。下の穴に小枝を詰めて、上の穴から、火種に丸めた新聞紙に火をつけたものを、そっと入れる。
畑には乾燥してカラカラになった杉がたくさん落ちている。これをその上から落とすと、簡単に火がつき、
ボッと炎が上がる。
この炎の勢いに、小枝が燃えれば、見事に火起こし完了で、後は、下の穴から小枝を追加すればいいだけ。
火起こしのテクニックを台湾人のSちゃんが、あっという間に習得して、得意げだ。
今日のランチは
ベランダの唐辛子で作った唐辛子味噌を持参して、
焼きおにぎりと、
カブの味噌汁。
味噌汁は、このロケットストーブの上で作った。
火の勢いが強いので、あっという間に沸騰する。
カブの葉もたくさん入れて、具沢山のお味噌汁が出来た。
唐辛子味噌を塗ったおにぎりは、いつものようにガスバーナーで焼いた物と、ロケットストーブの上で焼いた物と、食べ比べをしてみた。
お味噌がチリチリ音を立てて焦げると、辛みのもと、唐辛子の辛さが風にのって目や鼻を刺激する。
お味噌の焦げる匂いがいい香りだ。
おにぎりは各自、家から持参した。冷たいおにぎりが中までふんわり暖かくなったのは、ロケットストーブの方。お味噌のこげ加減も丁度良く、こちらの方が美味しい。
ガス火は、表面の味噌はいい感じに焼けても、おにぎりの中は冷たかった。
電気、ガス、炎
エネルギーにいろいろあるが、何を使うかで味も変わるのだなぁ。
だから、うなぎは炭火焼が美味しいのだろう。
火があるっていい。
炎を見つめているだけで、落ち着く。
枝が爆ぜるパチパチいう音も癒される。
「焼き芋したいね」
私が言うと、
「持ってきた!」
とYさん。
ロケットストーブに入りそうな細いお芋。
濡らした新聞紙に包んでから、アルミホイルに包む。
小枝を入れる部分から、ぐっと押し込み、コーヒーを飲みしばらく待つ。
子どもの頃、
ロケットストーブではなく、ただ木の枝や枯れ葉を集めて焼き芋をした事がある。気になってひっくり返したり、燃えている小枝をどかして様子を見たり、焼き芋が出来るまで、意外と時間がかかった記憶があった。
「まだじゃない?」
ホクホクしたあま〜い焼き芋をイメージして、
じっくりまった。
そこへ、畑の師匠がみかんと柚子と、なめこを持って現れた。
いつも人を笑わす冗談が好きで、ケラケラといろんな話をしているうちに、焼き芋の事をすっかり忘れていた。
「そうだ、焼き芋!お芋焼いてるんです!」
慌てて、ロケットストーブから、お芋を取り出したら、ホクホクどころか、真っ黒け!
中の方は大丈夫かと、2つに割るも、中まで真っ黒、炭になってしまっていた。
「え〜ん、私達の焼き芋〜」
悲しい!
ロケットストーブだと、焼き芋は意外と早く出来そうだ。
いろいろ失敗をしつつ、
今度は上手に作ろう。
大きめのお鍋を持ってきて、みんなで鍋を囲むのもいい。
いろいろ楽しみ広がるロケットストーブ。
この冬は、畑がますます楽しみだなぁ〜。
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