#17 毒親育ち。自分を好きになる。
私は自分が好きだ。大好きだ。
自信を持って断言できる。堂々と大声で叫べる(叫ぶな)
こう言うと、すごい自信家だ、とか、自分のことパーフェクトだと思ってる、と勘違いする人もいるが、そういうことではない。
ダメなところなんて沢山ある。
だらしないところもあるし、うっかり物忘れもするし、仕事とか行きたくないとサボることもあるし、家事だって出来るだけやりたくないし、数えだしたらきりがない。
そんなダメなところもひっくるめて、自分という人間が好きなのだ。
いつからそうなったのだろうか。
振り返ると、毒親と絶縁して一人で生きていたとき。あれは20代中ごろだったと思う。
友達が実家に帰っていたときに、その子の家に電話をした。当時は携帯はないので自宅の電話だ。
友達の母親が出て、「○○ちゃん、電話よ、はい。」と近くにいた友達に声をかけた。なぜ友達が母親の近くにいたのか分かるのかと言うと、遠くの部屋にいる子供を呼ぶ声ではなく、隣にいるかのような声だったからだ。
友達はうたた寝をしていて相当眠かった様子で「んん…寝たっていってー。」という甘えた声が聞こえた。
その友達とは、ほんとに眠かったのがよく分かる仲だ。次の日にケロっとごめん、眠くてーと電話してくるのも分かるから、電話に出なかったのはどうでもよかった。
それよりも、母親に甘えるってこういうことなんだ、という自分に分からない感覚を肌で感じて、何とも言えない衝撃を受けた。
そうか、大人も甘えるのか。
そしたら単純なもんで、
私、親に甘えずに頑張って生きてる。やるじゃん、私。
親に甘えなくても、毎日ちゃんと仕事してお金稼いで、税金も納めて、誰にも迷惑かけずに生きている。
お盆やお正月に帰る実家がなくたって、生きてる。
親に甘えられなくたって、生きてる。
すごいかも?
大人になっても親に甘えている人は沢山いる。甘えていいのか。いいんだよね。そりゃそうよね。知らなかったよ。
そうだ、親に甘えられないなら自分で自分に甘えよう。自分で自分を溺愛しようじゃないか。親バカならぬ、自分バカだ!
そうなると不思議なもので、
月曜でだるいのに会社に行った。 さすが!
二日酔いでも遅刻しなかった。 えらい!
残業したのに自炊できた。 すごい!
生きてる。 天才!
相当な溺愛っぷりだ。
こんな日々を過ごした結果、自分大好き!と言う私ができあがった、という訳だ。自己洗脳とでもいうのだろうか。この際洗脳でもなんでもいいや。
毒親育ちだと自己肯定感が低いという話をよく見かける。私は珍しいケースなのかもしれないが、こういう人もいるよ。
自分を好きでいられること、幸せだと思う。
自分を変えられるのも自分だけ。
子供たちへ伝えたこと
そんな経験から二人の子供たちにはこう伝えてきた。
自分が自分を一番好きでいてほしい。一番愛してあげてほしい。
もし自分を好きじゃないというなら、人に好きになってほしいと求めてはいけない。自分が好きじゃない自分を好きになってもらうなんて、おこがましいことだ。
人から愛されたかったら、まず自分を好きになろう。そして、堂々と好きになってもらおう。
いま、大学生と高校生の子供たちは、ダメなところはいっぱいあるけど自分が世界で一番好き!と言っている。眩しいくらいの笑顔で。
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