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【名医取材記#13】高齢者とその家族に寄り添う「高齢診療科」に注目する話

高齢者向けの総合的な相談窓口

高齢者は、内科の病気や整形外科、認知症など複数の病気をかかえていることが多く、全身の状態を総合的に診断し、治療計画を立てる必要があります。今回の取材記は、超高齢化社会を迎えて、このような高齢者特有の悩みに答える「高齢診療科」に注目する話です。
大きな病院では、高齢診療科(老年科)を設けているところがあります。高齢診療科は、高齢者の健康と福祉に特化した医療分野です。この分野は、高齢者が直面する様々な健康問題、特に多様な慢性病や認知症、心理的な問題に対して、専門的な知識とケアを提供することを目的としています。
以下、高齢診療科の重要性をいくつかの観点から説明します。

  1. 人口の高齢化への対応: 世界的に人口の高齢化が進む中、高齢者の健康を維持し、活動的な生活をサポートすることは社会全体にとって重要です。高齢診療科は、この社会的なニーズに対応し、質の高い生活を保証するために不可欠です。

  2. 複雑な医療ニーズへの対応: 高齢者はしばしば複数の病気を抱えています(多重疾患)。高齢診療科の医師は、これらの疾患を総合的に管理し、相互に影響しあう病気の治療を調整します。

  3. 専門的な治療とケアの提供: 高齢者には、年齢特有の症状や治療への反応が見られます。高齢診療科は、これらの特性を理解し、最も適切な治療計画を立てることができます。

  4. 予防医療と健康増進: 高齢診療科では、病気の予防や早期発見にも力を入れています。定期的な健康診断やライフスタイルのアドバイスを通じて、健康寿命を延ばすためのサポートを行います。

  5. 家族との協力: 高齢者のケアは、家族も大きな役割を果たします。医師は家族と協力し、ケアプランの説明やサポート体制の構築を行うことが多いです。これにより、在宅でのケアが可能になる場合もあります。

  6. 精神的、社会的健康のサポート: 高齢者は孤独やうつ病といった精神的な問題を抱えやすいため、高齢診療科ではこれらの側面にも注目し、適切な心理社会的支援を提供します。

様々な職種が高齢者をサポート

高齢診療科の専門家には、医師だけでなく、看護師、社会福祉士、理学療法士など、多職種のチームが関与しており、一人ひとりの高齢者が抱える複雑な問題に対して、包括的かつ協力してアプローチしています。高齢者一人ひとりが尊厳を持って快活に生活できるようにサポートしています。

『国民のための名医ランキング』でも、まだ数は少ないですが高齢診療科、老年科の医師にも注目しています。ご高齢者のご家族は、もし困っていることがあれば一度、高齢診療科に受診し、相談されることをおススメします。
皆さまがより良い方向に進むことを心よりお祈りいたします。
全国の名医を探す取材は続きます!


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