見出し画像

【名医取材記#3】「医者と患者の人間関係」で悩む話

医者と患者は「上下関係?」

『国民のための名医ランキング』編集部です。今回の取材記は、ズバリ「医者と患者の人間関係」について書きたいと思います。
いきなりですが、現在通院している病院の先生との人間関係はうまくいってますか。「先生を信頼している、とても良好だ」という方は大変幸福です。特に身近にいる「かかりつけ医」が信頼できる先生だと何かと心強いです。しかし、どのような関係が「良好」だと言えるかは、人それぞれの価値観があり、難しい問題でもあります。
例えば、「とてもやさしい先生」ではありますが「正直に言うと診断力や専門性にはちょっと疑問?」だったり、「高圧的な先生だけど手術などの技術力が高い」という先生もいるかも知れません。どちらかを選ぶとなったら、なかなか判断の難しいところです。
やはり、患者にとって本当の名医とは、診断力や治療の技術が高く、人格者でもある先生というのが理想でしょう。

そんなことよりも治療に専念しませんか

日本では、伝統的に医者と患者には明確な「上下関係」があると思います。特に、地方の病院ではこの傾向が非常に強いのではないでしょうか。これは、決して悪いこととは限りません。家族全員で通っている病院があり、信頼し尊敬できる先生がいて、定期的に検査することは病気の予防にもつながります。医師にとっては、病気を診断する上で「家族の病歴」も大切な判断材料となります。
しかし、この「上下関係」が過度に強くなってはいけません。取材していると、医師との人間関係に悩んでいる患者さんが多いのは実感するところです。
長年の痛みや不調で「他の医師の診断や治療方針を聞いてみたい」と思うことはありませんか。ご存じかと思いますがこれを「セカンドオピニオン」と言います。現在では、特に手術が必要な大きな病気では必ずセカンドオピニオンを受けることが推奨されています。
ただし、これには一つの難関があります。それは、現在の担当医に「紹介状」を書いてもらう必要があることです。皆さんは、今通っている先生に「セカンドオピニオンを受けたいので○○病院の○○先生あてに紹介状を書いてください。そして、自分の検査データもください」とストレートに言えますか?多くの患者さんは、医師に気を使って言いづらいと思います。
しかし、これは全く気を使うことではなく、心配は無用だと思います。まずは、自分の病気を治すことが最優先です。医師や病院、看護師などとの人間関係に悩む必要も時間はありません。医療現場を取材してきて思うのは、医師との人間関係に悩むより、本来の目的である「治療に専念する環境を作りましょう」というのが、多くの患者さんを見て感じる本音です。

診察室は家族などが同席すること

とはいえ、やはり医師との関係を悪くしたくないと思うのは当然です。そこで「スマートな医師との付き合い方」をするために参考になる方法をお伝えします。
まず重要なことは、現在の担当医にきちんと敬意を払い接することです。当然ですが、患者の疑り深い態度、常識外の言動は非常に嫌われます。患者として、病気を治したいという一心で、より良い治療法を検討していることを伝えることです。そうすれば、セカンドオピニオンを申し出ても快く承諾して、紹介状を書いてくれるでしょう。逆にセカンドオピニオンを申し出て不快感を表したり、怒り出す医師がいたらそれは正直に言って、医師や病院を変えた方が良いかもしれません。
もう一つの方法は、家族などが診察室に同席して「家族の意見」として自分の希望を医師に伝えることです。自分からはなかなか言い出せないことを「家族がセカンドオピニオンを受けた方が良いと言うから」と医師に伝える方法です。一人で受診する時には「手術をやりましょう」などと言われてもすぐには決断せずに、「家族と相談します」と少し考える時間をもらうことです。自分の意見も大切ですが、家族などの第三者が間に入ると医師とのコミュニケーションがとりやすい傾向にあると思います。

あくまで病気の治療が目的

取材をしていると、様々な医師や患者さんと話す機会があります。やはり「医師と患者の人間関係」は非常に重要だと思います。しかし、それにとらわれてはいけません。本来、医師と患者の関係は「病気の治療」という目的に向かって、共に歩む存在です。お互いの信頼関係がないと成り立ちませんが、何を優先すべきかを見失ってはならないと思います。
3年間かけて全国の医師を調査し厳選した『国民のためのための名医ランキング』では、この「医師と患者の人間関係」について、日本を代表する名医にズバリ本音トークでインタビューしています。これを読むと、医師側が何を考えているか、患者としてどのように医師と接すれば良いかがわかります。ぜひ、参考になってください。
皆さまが「腕はピカイチ、相性もピッタリ」な名医に出逢えることをお祈りいたします。
全国の名医を探す取材は続きます!


この記事が参加している募集

仕事について話そう

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

記事を最後まで読んで頂きありがとうございます。 ↓の画像をクリックすると桜の花出版が刊行した本をご覧になることができます。