フランス料理で○○風って、どう言うの?
フランス料理で○○風とメニューにありますが、フランス語では、「façon ファッソン」です。
○○風という言い方をしている場合は、決められた材料を使っていないという場合があります。
実際に料理の材料で高級食材もあり、全部規定通りのやり方をすると高くなり、注文されなくなってしまいます。
その他にシェフの趣向でも、その食材を使わないとなれば、本来の名前は使えません。
オーギュスト・エスコフィエの考案した、「Le tournedos Rossini ル・トゥルヌド・ロッシーニ」という牛フィレ肉のメインの料理があります。
丸い形にしたフィレ肉
ポワレにしたフォアグラ
トリュフ
マデラソース
バターソテーしたトースト
これらの材料を使っていると、トゥルヌド・ロッシーニになります。
この写真の料理名は、「トゥルヌド・ロッシーニ風」です。
それは、フィレ肉がラードで囲まれていない、トリュフのスライスがのせていない、という理由です。
メニューにあった名前はフランス語で、
Le Filet de bœuf Montellos façon Rossini, purée de pommes de terre truffées et pommes dauphines truffées (牛フィレのロッシーニ風、ジャガイモのトリュフ風味ピューレとトリュフ風味つきジャガイモのドフィネ)
「façon」ファッソンを付けて、風となっていました。
案外この「Le tournedos Rossini ル・トゥルヌド・ロッシーニ」はそう、メニューにのっていることも少なく、シェフが作った規定通りのトゥルヌド・ロッシーニはまだ食べたことがありません。
もう一つの、トゥルヌド・ロッシーニは、こんなヤギのチーズのせでした。
名前は、Tournedos de bœuf et son toast au chèvreで、
牛フィレ肉は同じですが、フォアグラの代わりにヤギのチーズをのせ、牛フィレ肉をラードで巻いて、トーストの上に載せていると、先ほどの例とはまた違った変え方でした。
また、このチーズのせは、 風の意味のfaçonもつけていません。
名前が色々ですね。ちなみに両方とも美味しかったです。
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