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観点別評価による「評定逆転現象」(書きかけ)

(概要まで完成した記事です。本文は追って執筆し、公開する予定です。)

概要

  • 観点別評価は、カリキュラムマネジメントの一環として実施されるもので、評価する観点を統一し明確化して各観点ごとの評価を伝えることで、教師の指導改善への利用、生徒の学習改善への利用を促すものである。小学校・中学校では既に実施されており、高等学校では2022年度から実施される。

  • この観点別評価を行う際、観点ごとの成績点(100点等)をつけ、成績点から観点別評価(各ABC)を決め、その観点別評価から評定(5段階等)を決める「順次決定方式」を採用すると、観点別評価と評定の整合性は保たれるが、もととなる成績点合計が高いのに評定が低いという「逆転現象」が起こる可能性がある。

  • 観点ごとの成績点から観点別評価を決め、改めて成績点から評定を決める「成績点参照方式」であれば、そのような逆転は起こらないが、「AAA-4」「AAB-5」という一見して不可解な成績がつく場合がある。

  • 特に高等学校で「順次決定方式」を採用した際に危惧されるのは、調査書、指定校推薦の順位決定、進級判定のために評定を利用している際、評定の「逆転現象」が生徒の利害に直接的に関わってくる可能性があることであろう。

  • 中学校では既に観点別評価が行われているため、学校や自治体によっては「順次決定方式」でつけられた評定が内申書に記載され、高校の推薦入試に利用されていることと思うが、どのように公平性を担保しているのか、疑問に思っている。私の思い過ごしならいいのだが……。

  • 逆転現象が生徒の直接的な利害に関わる問題を解決するには、「成績点参照方式」を採用するか、評定による推薦や進級判定を廃止するか、評定そのものを廃止するか、観点別評価を廃止し以前の評価方法に戻すかのいずれかであろう。


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