好きなものはいくつあったっていい
好きなものはいくつあってもいいし、つながっていくんだと思う。
ラジオ
去年私はラジオを聞き始めた。
「オールナイトニッポンっていう深夜ラジオがあるよな~」ぐらいのラジオの印象でオードリーのラジオリスナーはリトルトゥースって呼ばれてるぐらいしかラジオの知識がなかった。
そんな私が聞き始めたラジオはもう終了している井口理のオールナイトニッポン0だった。King Gnuは元々好きだったので、井口さん=King Gnuのボーカルぐらいは知識として持っていたし、いつか聞かないとなっては思ってた。でも、まあいつか聞こう、いつか、って後回しにずっとしていたのだ。
去年、就活中だった私は東京のカプセルホテルにひとりごろごろと深夜3時まで過ごしていた。「東京」という慣れない場所、就活という憂鬱な時期にもやもやしていて眠れなかったのだ。早く眠らなきゃいけないのは分かっている。でも眠れないものは眠れない。
そんなときになんとなく人の声が聞きたくなった。
そこでradikoをインストールして早速開いてみるとそのラジオが放送されていることに気づいた。聞いてみたら
なんだこのすごくどうでもいいラジオ!
一回聞いてみた人は分かると思うけど、正直すごく井口さんのラジオには波がある。噛み噛みなラジオになったり、調子が出ないからハンドマイクを持ってラジオをしてみたり。でもそんな井口さんのラジオに安心感があった。無理してラジオしていると分かることもあったけれど。
そんな私が好きなラジオの回はポルノグラフィティの歌をカラオケする回。
就活に疲れていたのもあってすごく元気になる回だった。
何回でも聞きたくなるような魅力がそこには詰まっていた。傍から見たら「何その格好」って言われるような見た目してたけど、ポルノさんの過去のライブの格好に扮してたものだった。
ハネウマライダーのときは
「変な踊りしようぜ!」
とライブのように手を上下左右に振る踊りをしながら歌ったり、「メェ!メェ!メェ!」とよく分かんない掛け声をしてたけどすごく楽しそうだった。正直今でもポルノさんのハネウマライダーを聞くと、井口さんが「因島ー!!!!!」って叫んでいるのを思い出す。
ポルノさんを正直有名曲ぐらいしか知らない私だけどとても満足感でいっぱいだった。井口さんの青春「ポルノ」からメールがきて飛び跳ねる姿。歌い方は丁寧だけど楽しそうに歌っていて、好きって分かる姿。私ももっと何かを好きになりたい!熱を注ぎたい!って気力が湧いた。
井口さんがラジオ上手くいかなくて、ハンドマイク持ちながらラジオしたり、シーズン制(?)を取り入れたりいろいろしてるのを見てると、まあ人間そんな完璧じゃないよなって正直思った。でもラジオのために頑張っているのが分かって、ラジオを聞けば聞くほど応援したくなった。そういう不完全さがきっと好きだったんだと思う。
まさか、自分が深夜3時にタイマーをかけてラジオを聞くなんておととしの自分は想像していなかっただろう。眠い目をこすりながらイヤホンをつけて、聞き始める時間がとても楽しかった。
ポルノ回に限らず、私のラジオを聞いていた時間はかけがえのないものだった。
好きなもののちから
就活中、疲れていたし全然うまく進まなくくて辛かった。でもそんな中で、毎週どうでもいいけれど楽しい話を聞かせてくれたラジオは私の栄養のひとつになった。就活に限らず、つらいことはある。けれどそのときに、私の好きなものが助けてくれるんだ。
つらくなったときは自分の好きなことをしよう。夜に暗いことを考えたときには家で簡単に没頭できるものを用意していくと消えていく。
好きなものはいくつあったていい。
好きなものを増やしていきたいって思う。けれど友人から「あの作品面白いよ」と言われて実際に見る確率が五分五分。ちゃんと素直に見ていきます。ぜひNetflixかアマプラで見れる作品を教えてください、って思ったんですが今私は少女革命ウテナを見ているのでまた今度。