見出し画像

スイス - 出発の決意

スイスへ行く前、どうしたら安く生活できるかを考えた。
それは「1日でも長く居るため」だった。

心と身体が疲弊していた頃。
ホッと息を抜く術を見つけられず、時間も生み出せず、ただ走り続けることを止められなかった。

そんな中で得られるやりがいは計り知れず、毎日愛に溢れ、大人になってここまで、笑顔と涙で心が動く仕事ができることへの充実感も大きく、手放す勇気が持てなかった。

でも、自分の時間が作れない苦しさや、大好きな旅に出られないストレス、次々と出てくる身体の不調や婦人科系の症状に、ついに何が何だかわからなくなってしまった。

「もうやめよう」「どこかに行こう」
先のことは決めず、それだけを決めた。

せっかく取った資格なのに?
10年以上、この世界しかやってこなかったのに?
夢だったんじゃないの?
叶えるのに、どれだけの時間とお金を費やしたの?

「もったいない」「期待していたのに」

そんな言葉が聞こえてきて、自分の心を縛った。「このままでいいのか」と問う自分を見ないよう、縛っていた。
周囲のそんな言葉はいつのまにか、自分で自分を縛る言葉になっていた。

ある時、自分を制限しているのは「周囲からの言葉や期待」で、自分はどう考えているのか、どう生きたいのか、矢印を向けるべきは外ではなく、自分の内であるべきだと思った。

行動も思考も解放し、自由になろう。
どう思われてもいい。心を自由にしよう。

人生は一度。心に素直でありたいと思った。
旅欲も無くなり、アイディアも湧いてこなかった数年間が嘘のように、行きたい場所が爆発し始めた。旅欲が戻ってきた。

波乱万丈で喜怒哀楽に溢れた、ドラマチックな仕事を終え、次の旅先のテーマは「穏やか」だと思った。
その時、直感でピンと来た、スイスの湖の写真に出会った。
「ここだ」と決めるのは早かった。

そして冒頭の文章に戻る。
物価が高くて有名なスイス。無職の私が長く滞在するにはどうしたら‥
そこで出てきた情報が「農家だとリーズナブルに、ワラのベッドに泊めてもらうことができる。」という、なんとも面白い予感がする内容だった。
最高の経験になったファームステイは、次回書きたいと思う。

#日記 #ひとり旅 #ひとりたび #海外ひとり旅 #スイス #ファームステイ #湖 #直感 #藁で眠ろう #バックパッカー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?