マガジンのカバー画像

小説×詩『藝術創造旋律の洪水』第Ⅰ部

81
架空のお話、残虐な実話、予測できる危機的事象等、どのお話もどこから読んでも何か“考えて”頂ければと創作をしております。「第25話」に関しては“盲目的なお話”であり、5×5の《遠野…
運営しているクリエイター

#創作大賞2024

第I部 最終話 -人為的核爆発-

第I部 最終話 -人為的核爆発-

「ただただ研究を進めてた“だけ”だ」
憂(うれ)いのある顔で【暗号化】国の研究者達は困り果てていた。
「理解できるからこその防衛対応・牽制をすすめてるのに」
「“愉快犯”は宇宙に対してなんの怨み辛みを抱えてるのだ。ダークマターが怒るぞ」

      HPEM

電子機器を使用した通信や電力、ガス、上下水道、交通etc.インフラが全滅する?人間は死なない?
「じゃ、やりましょか?

もっとみる

第75話—メチルシクロヘキサンー

「修正という名の改ざん・捏造、そして組み込み」
「原始的にメチルシクロヘキサンが32%でしょう」
「二重線をひき、≪事務的に≫押印でよい」
「この資料は百均シャチハタ程度ですか?」
「合理的にかんがえて、四次元を切ると三次元、三次元を切ると二次元になる基本のベクトルであとは偏積分を。新しいテクノロジーは毒見屋にやらせよ」
「これだから、≪第二層治験≫は嫌いだ。人間の細胞なんぞリモートで叩くだけで潰

もっとみる
第74話≪蝶【TEU】の章≫ ∮≠機密情報/ð⒳ 

第74話≪蝶【TEU】の章≫ ∮≠機密情報/ð⒳ 

5歳の時に MIU【ミウ】という絵本を図書館で手にして没頭しながら帰宅途中、軍第⒲23O00Fffhe2`”b72番の誤作動により放し飼い状態暴走状態の人工知能搭載のアンドロイドによる発火スイッチが入った飛行機と地上の粒子同士が弾け合う電流で感電(雷のようなものをみた)、その際に交通事故にあいそうになるものの感電の際のボルトにより前頭葉、Broca領域とWernike領域、扁桃体、視床下部、松果体

もっとみる
第73話≪ハルの章⑬≫―矯正医官『第二のカラコン』―

第73話≪ハルの章⑬≫―矯正医官『第二のカラコン』―

「新型コンタクトレンズの試供品です。どうぞ~」

Brain学も進み、装着デバイスなしで宇宙に探知機たる衛星を介し、脳-脳コミュニケーション・脳内の情報から人を操作したり、情動・言動までも操作可能な科学技術が【暗号化】国の隠された軍医達が開発し、世の中に浸透した時代が普遍化した現代(19〷年代)。
まだ日本では原始的な網膜電位で360°画像認識・個人情報を生体認証プログラムの応用で簡単に解析するコ

もっとみる
第72話≪カイの章⑰≫ー低次元量子臨界現象の「思いがけず」ー

第72話≪カイの章⑰≫ー低次元量子臨界現象の「思いがけず」ー

―磁場、4Ⅎ電子系について語りましょう
ー≪do≫二アック相図ならば牽引している
ーおやおや。キミは日本語を「解読」できるのか?
ーf軌道、局ならば
ー戦争というものは締結してとしても、だーれかさんのせいで締結なんぞ表面化。『海底』のコードと戦艦で牽制しあってるようで、軍医というものは「違法研究」を続けたがるサドの像だ
ーずーっと続いていき亡【な】くらない現象だ。平和ボケの連中を扱うのが最もeas

もっとみる
第71話―スマホ爆破テロのリスク回避―

第71話―スマホ爆破テロのリスク回避―

「次は夢物語タウン駅ーお降りになられる方はお忘れ物にご注意願います。」

何故か僕は電車に乗っていた。いつも専属の運転手の車でしか移動手段がないので不思議な感覚に襲われる。ガタン ガタン。車窓からみえる日差しが眩しい。
ちらと車内を見渡すと、乗客者全員、スマホに夢中で下を向いている。アプリゲーム、SNS、電子漫画、仕事…
カイは持ち物を持っていないことに気付く。何をしているのか、そして何故この空間

もっとみる
第70話ーPCブラウザ上での『人為的受精』ー

第70話ーPCブラウザ上での『人為的受精』ー

19XX年代に話は変わる。
【暗号化】国のとある州の衛星から探知できない場所で“PCブラウザ上での『人為的受精』”の研究が進められていた。【暗号化】国の宇宙軍により監視・管理化された大型の施設である。
白衣を着てゴーグル着用と毛髪がでないようにフードを被り、研究室another line【アナザーライン】第一の研究員3人が新参者に説明していく。

「卵子バンク、精子バンク、液体窒素に“昔”は保存さ

もっとみる
第69話≪ハルの章⑫≫【HERO】―魔界猫裁判長ダダからのレター[DAガス心臓DA]―

第69話≪ハルの章⑫≫【HERO】―魔界猫裁判長ダダからのレター[DAガス心臓DA]―

—ヒトは誰からにも好かれなければならないという強迫観念から友達つくりや群れを尊重する。しかし、この惑星は人間だけのものでもなく、朱に染まれば赤くなるで視野がとてつもなく狭くなってしまうのは井の中の蛙大海を知らずなのだ。別に目の前の人間から嫌われても星の数ほど考えや養育環境があり、自分と相容れないから拒絶されたと考えるのではなく、相手はそういう視点や言動をすることでしか己を守れぬことは哀しいことに気

もっとみる
第68話≪カイの章⑮≫【scapegoate】short story ーindividualの声 ―

第68話≪カイの章⑮≫【scapegoate】short story ーindividualの声 ―

ぼくの脳内で再生される。そこはSUS4で倍音いれるところにはこの声色がほしい…
そこのメロディラインは白い石段を登っていく情景だから、右眼は緑色、左眼は碧い色の無垢な少女の声を
「脳内で再生されるぼくのオリジナルな曲にはこの地球をぐるっと一周まわって様々な人種や生き方がつまっているんだ」
「人間以外の声ももっと聴きたい!」
椅子に座ったぼくにきゃっきゃっ話しかけてくる白人・金髪の少女の存在。日本語

もっとみる
第67話≪カイの章⑭≫【scapegoate】 ―0war【零戦】‘師'と産み拓き【海開き(うみびらき)】ー

第67話≪カイの章⑭≫【scapegoate】 ―0war【零戦】‘師'と産み拓き【海開き(うみびらき)】ー

「‘道’というものは己(おのれ)で切り拓(ひら)き開拓し、そして伸ばすものです」

黒アゲハチョウはゆらゆら羽を空に旋回させると、夏の灼熱の太陽の照り付ける光に向かってすっと力強く天空のまだその先を向いて大地から伸びるヒマワリに静かに身を置く。

「ぼくの‘道'…来たばかりの‘レール'を引き返すことができたならば、時間を巻き戻せたら僕はぼくのままだったのでしょうか」

微睡(まどろ)むぼくの眼に陽

もっとみる

第66話≪ハルの章⑪≫【HERO】―すべては海【産み】からはじまった―

何も知らずに消えていく…
全てを知り尽くして渡り歩いていく…
上手く生きようとせず、完璧でなくったってわたしはわたし。

鏡をみてにっこり笑う。
人間はマイナスな感情のときでもにっこり口角を上げるだけでも幸せホルモンが分泌されるから。
両目を閉じて
鼻からゆっくり1,2,3で吸い込んで

5,6,7,8,9、10

ふぅ―――――

お腹の底からゆっくり息を吐く。
首を軽く時計回り、反時計回りに動

もっとみる