干物になる
お腹の痛みは去ったが、何しろ昨日の朝から何も食べていないので仕事は休ませてもらった。経験上、腸をすっかり休ませる必要があるので、数日は水分だけで過ごす覚悟である。空腹感はないんだけど、口寂しい感はある。でも我慢だ。
大事にこっそり取っておいていた冷蔵庫のわらび餅も夫に進呈。ちょっと悔しい。
一日中、リビングの奥のソファーに陣取って、本を読んだり寝転んだり寝転んだり寝転んだり、よくまあこんなに眠れるもんだと思いつつ寝て過ごした。身体が寝たがっている時には従うに限る。
時々、猫が乗っかって来て、すぐ去っていく。一緒に寝てくれたらいいのに。髪をワシワシ噛んだり、下から猫パンチをくらわしてきたりするのは、遊んでほしいんだなぁ。ごめんよ。
いつも、家にいる時は猫のためにレースのカーテンも含めて開けて、外が見えるようにしている。外に居たら暑そうだけど、日差しは届かず、窓越しの明るさは柔らかくて風も気持ちがいい。
何も考えず、しっかりと窓の方を向いて寝ていた。夕方近くなってふと、いくら部屋の中で窓越しでも紫外線が…と、気づいた。(遅い!)
いや、でも、365日日焼け止めを欠かさない私である。体調悪くたってちゃんと塗っているから少しは…と、頬に手を滑らせて愕然! すっべすべに乾燥している! どスッピンだ。塗ったのは昨日のことだ。今日はすっかり忘れていた。
見ればレースのカーテンも、私なら半分弛ませて、上の方は閉まったままにするのに、今日は娘が開けたのか、ばーんと景気良く全開である。何故気づかなかったんだ…!
おわった……私のお肌。
まあ、いいか。
そんなもん、お化粧でなんとでもなる。
気持ちよく寝てたんだもん、身体の方がうんとうんと大事よ。
思えば体調が最悪になるたび、些細な悩みが消える。健康でいさえすれば、他のことはどうでもいいんだと思える。
でも、元気になったらまた忘れちゃうのよね、それを。