【小説/BL】アドレセンス・サンクチュアリ page.5-3
(何だよ、この男)
頭の中に声が響く。そして弁明する間すら与えられずに、耳の奥を弄ばれる。
「んっ……!」
思わず見悶えた俺に、大場が怪訝そうな目を向けてくる。
「大丈夫……?」
「あ、ああ……何でもない」
小声で応えて、大場から視線を逸らした。
(おい純っ……! 何やってんだよ馬鹿!)
(だからぁ、ソイツ何なんだよって聞いてんのぉ)
(ただの昔の同級生だよ……っておい……!)
(あーほら……これくらい我慢しないと……俺、ちょっと耳舐めてるだけじゃんね? お友達に気付かれちゃ