【小説/BL】アドレセンス・サンクチュアリ page.4-2 ※過激め表現有
「静生は、卒業したらこの家出てくんだったよな」
ベッドに寝転がりながら、本から顔も上げずに純は言う。
「そーだよ。だから本棚片付けてんの。ほらそれも貸せ。つーか人の本勝手に読むな」
純が本を差し出してくる気配もなかったが、俺は構わずに本棚の中身を段ボールに移す作業を続ける。何せ引っ越しの準備は忙しいのだ。手を止めてはいられない。
「そーかあ。なあ俺も、ついてっていい?」
あまりに何でもないふうに訊かれて、つい何も考えずに「うん」と言ってしまうところだった。
「え何て? ……い