ダンベルよりも先に握るべき物
私が筋トレを本格的に始めたのは、格闘技のパフォーマンスを向上させる目的でからでした。
しかし、時間が経つにつれて、その初期の目的からは少し離れていきました。
その後、ピラティスとボルダリングに出会い、体を動かす楽しさを再発見しました。
これが、筋トレへの情熱が再燃するきっかけとなりましたが、その時握ったのはバーベルではなく鉄棒でした。
ボルダリングでは、コアの強さだけでなく、懸垂力も重要であることを実感していたので、ボルダリングのパフォーマンスも向上させるトレーニングの模索から始まりました。
様々な懸垂の方法を調べて出会ったのは
カリステニクス
でした。
カリステニクスとは
カリステニクスは、主に自分の体重を使って行う一連の運動で、筋力、柔軟性、耐久力を高めることを目的としています。
このトレーニング形式は、特別な器具や機器を必要とせず、どこでも実行できるのが特徴です。
カリステニクスの主な特徴
自体重を利用:プッシュアップ、プルアップ、スクワット、ブリッジなど、自分の体重を負荷として使用します。
全身運動:多くのカリステニクス運動は全身を使うため、複数の筋群を同時に鍛えることができます。
柔軟性とバランスの改善:体を様々な方法で動かすことで、柔軟性とバランスが向上します。
アクセシビリティ:特別な器具を必要とせず、家、公園、ジムなど、どこでも実践可能です。
カスタマイズ可能:運動の難易度は、様々な変形を加えることで初心者から上級者まで幅広く調整できます。
カリステニクスの利点
コストがかからない:追加の機器を購入する必要がないため、経済的です。
柔軟なトレーニング:場所を選ばず、スケジュールに合わせて行えるため、日常生活に取り入れやすいです。
体のコントロール向上:自分の体を効率的に動かす方法を学び、体のコントロールが向上します。
機能的な筋力の構築:日常生活での動作に直結する、実用的な筋力と耐久力が身につきます。
カリステニクスは初心者から上級者まで、自分のレベルや目標に応じて簡単に練習をカスタマイズできます。
そしてその方法はボルダリングのパフォーマンスアップにもつながる部分が多かったのです。
そしてそのカリステニクスの歴史を知るともっとカリステニクスを極めたいと思うようになりました。
カリステニクスの歴史
カリステニクスの語源
カリステニクス(Calisthenics)という語は、ギリシャ語の「καλός」(kalos、美しい)と「σθένος」(sthenos、力)という二つの単語から派生しています。直訳すると「美しい力」という意味になり、これはカリステニクスが持つ、身体の美しさと力の向上の両方を目指すという特性を反映しています。
歴史
古代ギリシャ:
カリステニクスの概念は古代ギリシャに遡ります。ギリシャの文化では、身体の美しさと機能性が高く評価され、多くの人々が身体能力を高めるために様々な形の体操を実践していました。
古代ギリシャの戦士やオリンピック選手は、戦闘技術を磨き、身体を鍛えるためにこれらの運動を行っていました。
19世紀ヨーロッパ:
カリステニクスは19世紀にヨーロッパで大流行し、特に体育教育の一環として取り入れられました。この時期には、身体的能力だけでなく、道徳的および精神的な発展も目指す方法として推奨されていました。
ドイツやスウェーデンで発展した体操は、カリステニクスの進化に大きく影響を与え、体系的なトレーニングプログラムが作成されました。
20世紀から現代:
カリステニクスは軍隊の訓練、学校の体育プログラム、そして一般のフィットネス愛好家によって継続的に実践されてきました。
近年では、ストリートワークアウトやパークールなど、カリステニクスを基礎とした新しい運動形態が人気を集めています。これらの運動は、公共の場や自宅で自由に行えることから、多くの人々に受け入れられています。
カリステニクスは、長い歴史を通じて、その形式や人気に波がありましたが、その基本的な原理と目標は一貫しています。
それは、自身の体を使って美しく強くなること、そして身体的および精神的な健康を向上させることです。
カリステニクスはまさに筋トレの本質的なものを表しているのではないでしょうか?
私はこのカリステニクスとの出会いでバラバラになってしまった筋肉たちをつぎ合わせていくことから始めていきます。
むしろ、ピラティスの練習をしている時点でもうすでにその作業は始まっていたのかもしれません。
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