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和歌山・低山日記 2022/2/23

梅薫る熊野古道へ

観梅シーズンということで梅の里・和歌山県田辺市の中でも梅栽培が盛んな三栖と長野を通る熊野古道・長尾坂と潮見峠越へ。世界遺産であり、歴史はもちろん、梅栽培などの人の営みが色濃く感じられるこの道のりは個人的に大好きなルート。

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↑珠簾神社(みすじんじゃ)に合祀された影見王子の札。影見王子とは三栖王子の別名。

石畳残る古道と人の営み感じる山里

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↑長尾坂の入り口

このルートの魅力は、古道らしい山道と文化的景観を象徴する山里の光景のどちらも味わえること。古道を歩いていても、道沿いには梅畑やみかん畑が広がり、和歌山らしさが感じられる。舗装路区間もあるが、農村の暮らしを垣間見ることができるのもよい。古道=山道と捉えるのを否定しないが、古道と暮らしの両面を見られるのも熊野古道の良さだとも思う。ぜひ、舗装路は舗装路なりの魅力を感じてほしい。

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↑古道から見える山村風景と古道沿いの柑橘畑。長尾坂にて。

海を眺める絶景と悲恋の物語

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海を見渡す眺望があるのもこのルートの魅力。実は、熊野古道の中辺路ルートで海を眺められる場所は少ない。今回のゴール地点である潮見峠は「名残の潮見」とも呼ばれ、ルート上で最後に海が眺められる場所(逆ルートで来た場合は「初の潮見」)。道中のひる寝茶屋や捻木峠からの眺望も抜群で、海を眺めながらのお弁当なんてのも最高だ。今回はひる寝茶屋で昼食。この景色を眺めながらのお弁当。うん。間違いなく美味しい。

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↑枝がうねうねと捻じ曲がった捻木の杉。

この木は、能や歌舞伎、浄瑠璃の題材にもなった安珍と清姫の物語ゆかりの木。約束を破った安珍に対する清姫の憎しみで枝が捻じ曲がったと伝わり、何代にも渡ってこんな枝振りなんだとか。悲恋の物語として語られるこの物語。物語には諸説あるが、その一説を知るには日高川町にある道場寺の絵とき説法を聞くのがおすすめ。

徐々に深淵なる熊野へ

捻木の杉から先は、徒歩でしか行けない山道。山里から徐々に奥深い熊野の地へ進む雰囲気があって、これがまたよい。

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↑古道沿いのお地蔵さま。このお地蔵さまの謂れは詳しく知らないけど、古道沿いには行き倒れの方を供養したものが多い。

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ゴール地点の潮見峠。トイレもあり、ここで持ち寄ったコーヒーやお菓子でティータイムして本日の山行は終了。山、里、梅、景色。諸々楽しめたよき山行でした。

ちなみに、事前にゴール地点に車を運んでおき、その車に乗り合わせて帰りました。

しかし!1席足りなかったので、私は事前に運んで置いた自転車で40分激コギして帰りましたとさ。


【参考】YAMAPの記録

https://yamap.com/activities/15809614


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