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悪口の伝達係

誰かが、このように教えてくれる。
「あの人があなたの事このように言っていたよ」
「あの人はいつもあなたの事をこのように言っている」「あの人はあなたに依存しているのよ」

なるほど「あの人」は私の悪口を言っているのか、なんて最低な人だ。そして「あの人」を嫌いになった。

だがしかし、最近思うようになった。
悪口をわざわざ教えてくれた「その人」は、
悪口を聞かされた時にその場で何と答えたのだろう。
つまり、「あなたの味方」と言わんばかりに悪口を伝達してくる「その人」の方がタチが悪いと私は思う。

けれどもそのように味方のフリをして関わってくる
その人との間には信頼も生まれない。
そう思った私は距離を置いた。

悪口が荒波だとして、
そんな時程、見ても呑まれず
自分の舵を離さずに握れ

最近ふと、このように思うようになった。
自分が船を操縦するとする、
当然波が穏やかな時もあれば、
荒波に呑まれてしまいそうな時もある。
だがしかし荒波を恐れていたら前に進まない。 
だから荒波を見ても、恐れずに舵から手を離さず
ただ前を進めばいい。

悪口言う奴の事を考えている程、
私は暇では無い。
無視ではない、意識しない。
そう考えたら自分にとって有意義な時間を
過ごせるようになってくると思うのだ。

悪口を言わない奴はつまらないとか
そう思うかもしれない。
ただ悪口を言いたくなる程に嫌う前に
颯爽と離れているだけ、それだけなのだ。

ただ自分がこのような考えに至った事を考えれば
悪口の伝達係には感謝しかない。
ありがとう、そしてさようなら。


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