思春期の水曜日 其二一

 昼休み終了間際、女子の学級委員が教室内に戻ってくると、女子たちは一斉に白い目を向けた。無敵の学級委員も数多の威圧的視線にたじろいだ。
 ただ、問題となった映像を見るやいなや、学級委員は急いで教室を出ていった。
 わたしたち女子は、一斉に学級委員の悪口で盛り上がった。
「あの天下無敵の学級委員が選んだ男が、この程度だったなんてね〜」
「運命の人、みたいに言っていたのも、虚しく聞こえるよね」
「ほんと、いいざまよ」
 学級委員の無双ぶりが気に食わなかったわたしたちは、昼休み終了後まで散々悪口を言い合っていた。

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