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九州に行ったことがない人にとっての 九州のおいしいもの

私は九州に行ったことが一度もありません。
それだけに憧れが際限なく膨らみます。

九州といってもすごく広いです。7つの県があって、大勢の人が住んでいますから、多様な文化があるはずです。陸続きというだけで一緒くたにするのは、いかがなものか。
私にとって未知の領域は全て、異国のような存在です。情報量が少ないエリアに対しては解像度が低いため、至極大ざっぱな捉え方になるのですね。「ヨーロッパ」とか「アフリカ」だってそれこそ、ひとつにまとめるのは無理なのに、多分どこかで、まとめて考えてしまってます。乱暴な。

私のような人が九州のものにコメントする記事を書いていいのか躊躇いがありましたが、
「仮に、東海出身の自分が、東海へ行ったことのない人の東海記事を読んだら、それはそれで面白いかもしれない。面白くなくても、怒ったりはしない(多分)」
という視点と、
「まず、私の記事にそこまでの影響力はない」
という視点を持つことができたので、投稿します。

今回は

丸ぼうろ

のお話をさせていただきます。

今回、といっても、次回があるのかないのかはわかりません。

丸ぼうろとは佐賀銘菓で、鈴カステラに似た甘い生地のやや平たい焼菓子です。カステラより玉子の割合は低いかと思われますが、水分量は少なめです。餡などは入っていません。
常温である程度日持ちがします。

かつての職場に、丸ぼうろ好きな先輩がいまして、私にもよく分けてくれていました。
仕事ができ、さっぱりした性格の美人でした。彼女は福岡の出身で、旦那さんも九州の人で、九州の各地に住んだ経験がありました。まだ具体的に話し合う段階ではないけど、いずれは故郷へ帰ることになるのだろうと言っていました。
私は当時から臆面もなく九州行きたい病を発症していたのですが、行くなら案内するよ、と言ってくれました。裏表のない人だったので、多分本気でした。

信州での生活も私より長いですが、向こうのお友達からしばしばおいしいものが送られてきていました。もちろん彼女のほうもいろいろしてあげていたのでしょう。
お友達からやってくるのは、小木羊羹だったり丸ぼうろだったりしました。小木羊羹のときは切ってくれて休憩室に置いてありました。(なぜかタイミングが合わず、私はいただくことができていません。心のこり)

見出しの丸ぼうろの数ヶ月後に、別の商品ももらいました。

こちらの商品のほうが、直径が大きかった気がする。
どちらも歴史がありそうです。
袋の質感も共通。和紙の表情を持ったビニール、特に和菓子界で人気の材質だと思います。うっすらとしか中身を見せてくれない、もったいぶったところがまた、いいではないですか。

それぞれに個性を持った丸ぼうろが、各製菓会社からリリースされていると思われます。

例の先輩は、牛乳と一緒に食べるのが好きでした。
私はコーヒーかな。思い出したようにコーヒー屋の顔をしだしましたね。

日本茶でも合いそうです。きっと他のどんなお茶でもよいです。
ちょっとカサっとしたドライな食感ですので、飲み物との当意即妙な掛け合いを見せてくれます。…そうなると、コーヒーでも、量をぐいぐいいけるやつがいいのか。

「ぼうろ」というと、他のお菓子も思い起こされますが、共通するのは、組成が素朴で口どけがよいことです。
先輩は、丸ぼうろをふやかして離乳食にすることも可能だと言っていました。ちなみに私が赤子の頃の離乳食は、そうめんふし であったと聞いています。そうめんふしも、おいしいものですけど。


皆さん、もしもお行き合いの際は、ぜひ丸ぼうろをお試しくださいね。


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