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専用の道具を揃えなくてもヘッチャラ!~フィルム自家現像~

わりと都心のDPEに現像を依頼しても、モノクロの場合、1週間以上待たされるようになったのは、いつ頃からでしょうか。

気の短い自分は、1週間なんて待てるはずもなく、だったら、自宅で現像してしまえ!…と、自家現像を始めたのが、2年前。

薬品と現像タンク以外は、とりあえず有り合わせの道具でやり始たのですが、今現在、一向に不便を感じないので、この先もこのままやり続けるでしょう。

そうなんです。自家現像の用具は、殆ど100均で揃えられるんです。

では、参りましょう。
最低限、現像タンクとダークバッグは必要ですが、数千円で買える物です。某フリマサイトを利用すれば、もっと安く手に入りますしね。

これは”猫飼いあるある”で、あらゆる物に猫の毛が入り込むので、自分の場合、作業をする前に現像タンクの中を1回プシューッとします。プラス、服にも毛が付いているだろう事から、一番上に着ている物は一旦脱ぎます。

電気を消してもドアの隙間から光が入り込むので、手製の段ボールでバリケードを。

…よしっ!では電気を消して、リールの巻き付け作業を開始します。


…上手く行きました。(やる度にドキドキするのですが)

薬品達です。私は手軽に使える希釈タイプを使っています。現像液以外は印画紙と共通で使える為、なかなか経済的です。

100均の計量カップです。10㎖単位で目盛が付いているものであれば、何でも良いでしょう。現像・停止・定着用で、×3つ必要です。
あと、茶こしがあると安全です。

何故かと言うと、以前、薬品のキャップにこびり付いていた結晶が混在してしまい、フィルムを傷付けた事があるからです。
これで濾せば大丈夫。

希釈済みの液を入れる側の計量カップは、現像・停止・定着、それと水差し用として、4つ必要です。

専用の撹拌棒もあるようですが、スプーンで十分です。混ざりゃあいいんです。
バット代わりに、これまた100均の食器洗い桶。

冬場はこれにぬるま湯を、夏場は氷を入れて、温度調整を行います。

温度計も100均の調理用のやつです。

ストップウォッチも、勿論100均。
本日は、ISO200のフィルムをISO800で撮影した為、2段増感する必要があります。現像液の温度は、22.5℃。現像時間は14分30秒にする事にしました。

現像:14分30秒
最初に30秒連続撹拌、以降1分毎に10秒撹拌。
停止:30秒
定着:6分
最初に30秒連続撹拌、以降1分毎に10秒撹拌。

この先は時間勝負で、写真を撮っている余裕は無いので、ショートカットします。

本日使用したフィルムは、AristaEDU ULTRA200。
安かろう悪かろうと思われがちですが、グレーの色合いが綺麗に出るので、私は好きなフィルムです。


ようやく定着まで辿り着きました。
現像と違い、そこまで秒数にこだわる必要は無いので、合間に洗い物を済ませてしまいます。

いよいよ水洗です。
本を読むと、「流水で10分間水洗」と書いてある事が多いのですが、そんな10分も必要ですかね?…という事で、私は5~7分程度で終わらせています。

ドライウエル。水滴防止剤として一応使っていますが、あまり効果が無い気がするので、これを使い切ったらもう要らないかな。

乾燥させます。こちらもフィルム専用クリップではなく、普通の洗濯バサミを使用。

下側には、たまたま目に付いた金属製の定規を、重りとして付けています。
これなら、フィルムを真っ直ぐにする事が出来ます。

水滴の跡が残らないよう、とっとと乾かしたいので、浴室乾燥機を使います。

下側はどうしても乾燥に時間が掛かる為、ドライヤーも発動させます。(実際にドライヤーをかける時は、フィルムが動かないように手で押さえながらやります)

…と、ここで、家のブレーカーが落ちてしまいました!

向こうの部屋でオイルヒーターとホットカーペットを点けており、プラス浴室乾燥機とドライヤーでは、ワンルーム30Aの電力では無理なのでした。

猫には申し訳無いですが、一旦オイルヒーターを消します。

ついでにビールを持って来ました。優雅なひと時です。

乳剤面側を触ってもサラサラしているようであれば、乾燥完了です。

では、フィルムシートに収めましょう。

吊るしたままカットします。ちなみに、洗濯バサミで挟んでいた部分はまだ濡れている為、切り落として捨ててしまいます。

完成です!

見る人によっては、随分雑なやり方だなと思われるかもしれないですが、押さえる所を押さえていれば、まぁ、いいんじゃないかと。

では、本日の成果物を。















AristaEDU ULTRA200 / PENTAX MZ-3 /SMC FA Limited 43㎜


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