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【アニメ感想】呪術廻戦・一期を改めて見返してみた。

二期視聴中だが「そもそもどんな話だっけ?」と思い一期を見返してみたので、個人的な感想を書き留めておく。


※以下ネタバレあり



こちらの記事でも書いた通り、私は一期を面白いとは思わなかった。
虎杖への感情移入が出来ない部分はもちろんだが、改めて見返してみて何故そう思ったのか。
二点、思い至ったので先に書いておく。

一、そもそも流し見だったので本腰を入れて見ていない
二、なのでキャラの掘り下げを行うのが早く感じてしまう

特にこの二つ目に関してが一番大きな要因だと感じる。
一期前半は出てくるキャラがそこまで多くはない。
虎杖・伏黒・釘崎・五条・七海・伊地知辺りが主人公サイドとしてのメイン所だろう。
二年生組はそこまで出てこないし。
敵サイドは、夏油・真人・漏瑚・吉野(敵括りで良い?)くらいだ。
宿儺に関してはマジでどちらに入れるべきか分からないので別枠とする。

改めて見返した際にこの前半段階では、キャラの掘り下げがそこまで早い段階で来たとは思わなかった。
まあ妥当な流れの掘り下げが行われていたと思うし、違和感もない。
「あー、そうなのね。そう言うキャラなのね」と普通に見る事が出来た。

問題は後半である。
京都校との交流会がある為、一気にキャラが増える。
ここで初見ではかなり追いつけなくなった記憶がある。
ジャンプ漫画にありがちでしょうがないとは言え、キャラがどっと増える事でそのキャラに対して何か印象を抱く前に掘り下げが行われてしまうのだ。
そして何の印象も抱いていないので「何か急に重い自分語り始めるやん」とちょっと気分が白けてしまう。
多分初見の時はここで結構挫けた。
特に西宮の発言でかなり「は?」となった記憶がある。
今回もなった(小声)

と言う点を踏まえて改めてまずは、主人公の虎杖についての印象を書き留める。

改めて見返しても感情移入が出来るタイプではない。
だが改めて見返してみて、良くも悪くも思考回路が子供であると感じた。
おじいちゃんの遺言とか、人は殺したくないとか。
本当に良くも悪くも思考回路が子供だと感じた。
そしてそれがジャンプ漫画の主人公らしいキャラだとも思った。
そもそも感情移入出来る主人公なんて少ないしね、ジャンプって。
良くも悪くも思考回路が子供だから、目の前の困っている人を衝動的に助けたりするし、絵空事のような善悪観に基づいた発言をする。
主人公っぽくないと思っていたが、めちゃくちゃ主人公タイプだったわ。

伏黒は常識人ポジと見せかけて、案外常識人ではないなと感じた。
まあそもそも中学時代に自分が何かをされた訳でもないのにヤンキーをボコってる時点で常識人ではないのだが、二期で伏黒パパを見たらその点もとても納得がいった。
凄く似てるのね、伏黒と伏黒パパ。
もちろん視聴者目線では伏黒パパの存在が後出しなのは当たり前だが、初見時には「そのヤンキーボコした設定無理ない?」と感じていたものがすっと納得が出来てとても良かった。
あとよくよく見ると割とイカレた顔で笑っているシーンが多くて、無表情のみの印象もだいぶと変わった。
そして虎杖よりもリアルな人間臭さをまとっている印象になった。

釘崎は初見時よりキャラが色濃く立って見えた。
正直「藁人形と金槌を持ったヤベェ女の子」くらいの印象しかなく、キャラが立ってないとさえ思っていた節もあった。
だが改めて見返してみると、自分の価値観と言うものがしっかりとあるタイプでかなり好きなキャラだと感じた。
特に「私が用意した席に座っている私のお気に入りの人以外は割としっかりどうでも良い」と言う姿勢が好き。
あとしっかり狂暴なところもジャンプ漫画っぽくて良い。
虎杖が完全に荷物持ち扱いなシーン、好き。
真依に対して「寝不足か?毛穴開いてんぞ」って言うのも良い。
釘崎の中で椅子に座っているのは真希で、その真希に敵対している真依は座らせる余地もないのが溢れていて好き。

五条に関しては二期を視聴しながらの見返しなので、結構印象が変わった。
一期初見時は「強いけどヤベェ奴じゃん」
二期では「は?尖りまくってんじゃん思春期えっぐ」
一期見返しで「は?くっそ丸くなってんじゃん……悟成長したねぇ……!」
最早寮母のような気持ちになった。
一人称もちゃんと変えて……成長したねぇ……!
作中最強キャラなのは改めて見返してみてもしっかりと伝わるし、案外良い先生なのも伝わる。
親のように尊敬出来る教師ではなく、友達のように接せられる教師って感じ。
ただ釘崎のスカートを盗んで穿いて「釘崎野薔薇でーす!」はどうかと思うけど、こう言う部分が高専時代から変わっていない部分なんだろうなとも思った。
五条が人気なのも頷けるわ。

二年生ズに関してはそこまで印象は変わっていない。
しいて言うなら真希可愛いの印象が付与された事くらいだろうか。
三人共初見時から「あーこのキャラが人気なの知ってる」みたいな印象を持っていたので、そこから大きくブレる事もなく「二年生ズ可愛いねぇ」の印象。
ただ改めて見返してみた結果「あっそっち系なのね!?」となったのは、狗巻が真希のスカートを穿いていた事だ。
伏黒が「尊敬出来るのは乙骨先輩だけ」と言っていた理由がよく分かりました。
あと乙骨と真希の組み合わせ、好きです。
パンダと一緒に茶化したいです。


京都校のメンツに関しては改めて見返してみると、東京校とは被らないと言うか対比になるキャラばかりでバランスが良かった。

母親の為に御三家としての使命を果たそうとする加茂。
自分の世界観が強過ぎる東堂。
天与呪縛で肉体がぼろぼろのメカ丸。
禪院家に縛られたままの真依。
女の術師として完璧であろうとする西宮。
皆に対してずっと一歩退いている三輪。
五条が嫌いな歌姫と、保守派の学長。
被らず対比になっていてバランスが良い。

ただ個人的にはやっぱり西宮の「女の術師は完璧じゃなきゃダメなの」とか「真依ちゃんがどれだけ苦労してると思ってんの」って言うあの不幸自慢ムーブがキツかったなあ。
正直「うっせぇな知らねぇよ」と一蹴してしまうタイプのキャラ。
でもあの面倒臭さが真依とセットで「こう言うタイプの女いるよね」と思わせてくれるのが良いなとも今回は思った。
でもさ、現状は構築術式がしょぼしょぼだし伏黒パパと言う前例を見てしまった以上、どう考えても真依より真希の方が強いよなとか思っちゃうんだ……すまねぇな……フィジギフは強いよ……。


と、キャラへの印象を語り終えたので声を大にして言わせてほしい。
私一期前半の方が好き!!!真人と吉野の話が好き!!!
人の心がない!!!好き!!!
正直、OPのように吉野が高専に入れていたなら結構良い術師になれたと思う。
真人が見えている時点で良い線いってるはず。
おまけに術式は毒で式神使いなんて、鍛えれば良い術師になれただろうにそうしないどころか、全力で虎杖曇らせに使ってポイするあたり本当に呪術廻戦って感じ。

心がぼろぼろの吉野には嫌いな奴らを始末してくれて、不思議な力を持っていて、自分と話が合う真人の存在は凄く輝いていたと思う。
だからこそ虎杖の手を取る事はしなかったし、最後まで真人に利用されて死んでしまったんだろうなと。
真人に出会う前に虎杖に出会えていたらと視聴者に思わせるの本当に質が悪い。
そしてその真人に「熟慮は時に短慮よりも愚か」だとか「順平って順平が馬鹿にしてる奴らのその次くらいに馬鹿だから」だとか言われてから体を変えられてしまうのだから、よくこんなセリフと展開思いつくなと関心すら覚える。
好きです芥見先生!!!


と言う感じで改めて一期を見返してみたら、本腰入れて見ている分かなり楽しめたし面白かったと言う感想でした。
なんて締めたいところだが、最後にちょっとだけ言いたい事がある。

実は軽いネタバレを食らってしまって「本編軸の夏油の中身は羂索である事だけ」を知った上で見返していたのだが、羂索はどう言う気持ちで漏瑚達とファミレスに行ったり、ブラジル体操をしたり、漏瑚の頭でサッカーをしたり、真人達と人生ゲーム(銀行係)をしているんだ?
こっわ。
これが今回見返してて一番怖かったわ。
羂索お前どんな気持ちでそれしてるんだよ。こっわ。
いやこっわ。

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