【アニメ感想】呪術廻戦二期・第一話。

凄過ぎてこの感動を書かねば気が済まないので、たった第一話の個人的な感想を書き留めておく。
いや、すげぇんよ。
マジで。

※以下ネタバレあり。

私は呪術廻戦の原作未読勢である。
ただアニメ一期と映画は視聴済みである。
なので上記に描かれていない事は基本的に一切知らない。

正直、アニメ一期をそんなに面白いとは思わなかった。
主人公の虎杖への感情移入が出来ないからだろうと思っている。
虎杖が好きな人ももちろんいるだろうから先に謝っておくが、個人的には虎杖が出てこない映画の方が楽しめた。
あれだ、龍が如くシリーズで「遥が出ない方が面白い」って言われるやつ的なあれだ。
すまない、あくまで個人的な価値観の問題なのでディスっている訳ではない事だけはご理解いただきたい。
感情移入は出来ないが虎杖はとても好きである。

と言う訳で「まあ一期も映画も見たしとりあえず二期も見るか」的な感じで見始めたのだが、驚いた。

くっそおもろいやんけ！！！

作画が良いのはもちろんながら、カメラワークで一気に心を掴まれた。
カメラワークが映画みたいで最高でした。
廃墟のシーンとかもう薄目で見たら実写かなって錯覚するレベル。

だがそれ以上に心を掴まれたのが、五条と夏油のキャラクターだ。
私は原作未読勢なので詳しい事は知らないが、アニメのみを見ている人間のとりあえずの認識として「五条が良い奴で夏油が悪い奴」と言う認識を持つのは至極当然だと思う。
だがこの過去編では「夏油が良い奴で五条が悪い奴」に見えるではないか。

な～～～るほどな～～～～？？？
古のオタクである私は秒で理解したぞ～～～～？？？
この過去編で「夏油が狂う何か」が起きるんだな～～～！！！？？？
最高じゃねぇか！！！

「弱気を助け強きを挫く」と言っていた夏油が、その真逆をいくレベルにまで価値観をぶち壊されて狂う何かが起きるのだろう。
それを見せる為の過去編なのだろう。
これを察した瞬間に私は視聴継続の決定に判を捺したね。
はい！全私総会の全会一致で視聴継続を決定する！！！

呪霊の味を「吐瀉物を処理した雑巾」と表現する夏油たまらん。
まずゲロの時点で嫌じゃん。
全人類が嫌がる味じゃん。
酔って吐いたらしばらく口の中も息もゲロ臭くなって嫌になるじゃん。
そして雑巾も嫌じゃん、全人類が嫌がる味じゃん。
古の嫌がらせには雑巾の絞り汁を混ぜるとかあるじゃん。
つまり全人類が嫌がる味の殿堂入りを二つ持ってきては掛け合わせた味って事でしょ？
めちゃくちゃ嫌がってるじゃないの夏油。
それを祓っては取り込んで祓っては取り込んでを延々と繰り返す訳でしょ？
「呪霊が蛆のように湧いた」とも表現するし、心底嫌がっているのが最初のモノローグで伝わってくるのがたまらないですね。

そしてそれを見ると「種は蒔かれているんだよなあ」とも感じた。
ぽつぽつと「ああ、嫌になる」って言う種が蒔かれていて、その種に少しずつ水が撒かれていて、何かのきっかけでぼんっと弾けるんだろうなと。
原作未読勢なので頓珍漢な感想を抱いていたら申し訳ない。
それにその「何かのきっかけで弾けるんだろうな」と言う感想と、もうすでに弾けてしまった夏油を知っている視聴者目線としては、OPもEDも作中も含めて「アニメ制作陣、鬼か？」と思う。

あんなきらきらした青春を見せるんじゃないよ！
この青春が壊れる事はもう決定付けられているんだから！
きらきらした普通の高校生の青春を見せつけられたらこの後起きる何かで壊れる人間関係がしんどいでしょうが！！！
あとメタ的な考え方で申し訳ないけどジャンプ漫画でこれだけのやらかしがある悪役は大体が死んで退場するので尚更眩しい青春時代がしんどいでしょうが！！！
鬼か！！！いいぞもっとやれ！！！

私の個人的な趣味だが「壊れていく人間は美しい」と思うので、この先夏油がどう壊れていくのか楽しみでしょうがない。
壊れる美しさってやっぱり人間でしか出せないからな。
うわーーー！そう思うと次が楽しみでしょうがないよなーーー！

そしてこの第一話を見ただけで過去編が人気なのも頷ける。
現在の五条と夏油の姿を知っているからこそ、ちゃんと高校生してる二人の姿って確かに新鮮だし面白い。
あと一期の「真人に利用される吉野順平」の時にも思ったんだが、原作者の
芥見下々先生は人の心抉るの上手過ぎんか？
抉られるんだけどついつい指の隙間からばっちり見ちゃう的な抉り方上手過ぎんか？
最高。

この過去編は全五話らしいが、全力で楽しむ事をここに宣言する。