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SSを思いついたら投稿したいと思います。特に推敲は致しません。勢いで書かれた作品で良け…

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SSを思いついたら投稿したいと思います。特に推敲は致しません。勢いで書かれた作品で良ければ見てください。 旅行に行ったらエッセイ風に書き記します。旅をしたくなる呪いにかけてしんぜよう。

最近の記事

きゅうしゅうをめぐる旅「爆速くじゅう編」

前回の話はこちら! さて、前回はなんやかんやあり、2日目に予定していた登山を1日目に強行することにしたのだった。 なんやかんやというか、ただ単に2日目の天候がすこぶる悪い予報であったからだ。それ以上でも以下でもない。 小雨なんてレベルではなかったので、最悪登れないかもと思った時に、たまたま1日目は天候が耐えており、たまたまカーシェアの空きがあったのである。 おれはまだ運に見放されていないぞ。 とにかく空港からでて、別府行きのバスのチケットをとりながら旅の始まりを振り

    • きゅうしゅうをめぐる旅「出発編」

      前回の話はこちら! ついに九州旅まで1週間となったある日。 ふと嫌な予感がして天気予報を調べた。 くじゅう連山に登るその日の天気予報だ。胸騒ぎがする。 筆者は、ジマンだが、雨男だ。いやジマンなんかしている場合ではないのだが、本当に、これでもかというくらいに雨が降る。 これまでいくらか一人旅をしている。そのほとんどで雨が降ってる。 そういう人間なので別にあきらめていたし、それでも何とかなる旅行を今まで組んできた。だから気にしていなかった。 しかし今回は違う。雨が降ると登

      • きゅうしゅうをめぐる旅「計画編」

        皆さんは、「青空と逃げる」は読んだことはあるだろうか。 辻村美月さんが執筆したとある一家の逃避行を描いた小説である。 その小説の中に、大分の別府温泉の話が出てくる。 ネタバレは最悪なので詳細はさけるが、この描写がとてもいい。 湯けむりに覆われた町のデティールが、これでもかというくらいに息づいて感じられる。 心は既に、別府の砂の中にまで飛んでいた。 そうときまれば、すぐに行動するのが信条である。とりあえず羽田・大分間の往復便をとる。それ以外のことは、それから決めればいい

        • SS5「とある初夏の夕暮れ」

          僕は神社が好きだ。次第に「それらしい」気温となった6月下旬でもひんやりとした風が肌に心地良い。家から歩いて5分ほどの距離にあるこの寂れた神社は僕の隠れ家のような存在で学校の帰りには必ず寄ってから帰る。小さな鳥居をくぐると、名前もわからない大木に囲まれた、これまたこじんまりとした本堂がポツンと建っている。ただそれだけの場所。いや、正確にはそこに僕という存在。そのシンプルな穏やかさがとても心地良い。その日もいつものように学校が終わって神社に向かおうとしていた。でも途中で、 「なー

        きゅうしゅうをめぐる旅「爆速くじゅう編」

          SS4「マトリョーシカ」

          また寝坊した。何回も鳴るようにアラームかけたのに。しかしそれでも全く布団から出る気力が湧かない。外は寒いし、何よりもう既に寝坊しているのだ。無理に起きなくったって良いじゃないか。精一杯の言い訳をした後、今日は遅刻してでも起きなくてはいけないとんでもない予定があることを思い出す。ヤバイ! ーーーーーーあれ?俺はもう一度布団の中で目を覚ます。さっきのもしかして夢?嘘でしょ?慌てて時計を確認する…!!!!!!!遅刻だぁああああ! そこで、彼は目を覚ました。 こんどこそ本物でし

          SS4「マトリョーシカ」

          SS3「青春のナレハテ」

          たった今、俺は人を殺した。目の前で動かぬ肉の塊となった、人だったその姿をじっくりと眺める。深く刻まれた豊麗線と生気のない白髪がその苦労多き人生を物語っている。二度と開くことのない目蓋は重たく、眼前に横たわっていた。 「覚えてる?」 俺は死体に声をかけた。いや、どちらかと云うと自分に、かな。 「昔さ、俺が君からもらった本をさ、無くしたの。それなのに、『何かあったの?』なんてむしろ心配してさ…。」 死体は答えない。いや、生きていても答えただろうか。怪しいものだ。俺は死体の目の前に

          SS3「青春のナレハテ」

          SS2「真夜中の焦燥」

          額の汗を拭う。一体どれだけの時間をかければこの条件をクリアし、苦しい時間が終わるのだろう。壁にある時間を刻む丸い装置は今の自分には現実を突きつける凶器でしかない。 「あと…3時間?????嘘だろ…。」 こういう時の時間の早さは異常である。あっという間に刻限まで近づく。光陰矢の如し、英語でTime flies like an arrow. いや、余計な事を考えるな、集中するんだ。この条件をクリアできなかった時の最悪の現実が目に浮かぶ。その想像は自分の手を容赦なく狂わせる。 カチ

          SS2「真夜中の焦燥」

          SS1「格安コーヒー」

          香りに誘われて扉を開ける。なんてことをしてみたいが当方、それなりのチキンでいて恥ずかしがり屋につき、個人経営の、いい香りのするお洒落なカフェにフラッと入ることが一向にできない。店の前でうろついて、視線を集めてしまい退散することもある。コーヒーはとても好きで、飲み過ぎな程であるからこれは悔しい。 「仕方ない」 と独り言を呟いて、大通りまで戻り行きつけのファストフード店に入りクーポン券を見せて格安アイスコーヒーを手にする。窓際の空席を急いで確保し、パソコンを立ち上げる。手慣れてい

          SS1「格安コーヒー」