ユモレスクって何だ
水尾的辞書、今回は短く簡潔に。
ユモレスク、なんか聞き覚えはあるけど何だろうなあと思って調べたら、思い掛けないことに音楽用語でした。
フランス語humoresque・もしくはドイツ語humoreske(n)
見ての通りhumorユーモアとほぼ同義の言葉でしょう。
19世紀の,気まぐれでユーモアのある器楽曲につけられた名称だそうです。
この語を初めて用いたのはシューマンの「フモレスケ」op.20 (1839)。
最も有名なものはドヴォルザークの「8つのユモレスク」op.101 (1894)。
ドヴォルザークの作品の方は、名前ではぴんときませんが、聴けばああこれね、と大抵誰でも知っていそうな、あの楽しげで軽やかで移ろいやすい曲です。まさに語の意味を体現している。(ただなぜチェコ出身のドヴォルザークが仏語のタイトルをつけたのかは謎)
一方のシューマンの作品はドヴォルザークのものとは大分趣が違います。もっとせわしなく、ガチャガチャしている感じ。それに対して小学館の「日本大百科全書」にはユモレスクという語は「フモレスケ」では”やや極端に変わる人間の性質を表現した。”が、後に”やや気まぐれな性格の器楽曲をさすようになった”と書かれています。ただ同じことが書いてある文献が他にないので、真偽のほどは不明です。
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