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【漫画感想文16】家族のために全てを捧げる「マイホームヒーロー」

娘が連れてきた彼氏がDQNだったらどうしよう。

父親なら誰しも不安に思うことだろう(息子はいいのか?)。そんなシーンからこの漫画は始まる。ただ残念ながら少々のDQN程度ではなかったのだが。

鳥栖哲雄は一人娘の零花と妻歌仙を心から愛する善良な市民、だったはずだ。しかし零花が彼氏から暴力を振るわれ、命の危険にさらされていると知ったとき哲雄は彼氏を殺害する。男はただのDQNではなく、半グレ集団のメンバーであった。

哲雄に課せられたミッションは、ただの完全犯罪ではなく、半グレ集団から疑われることも許されない、殺害自体の隠滅であった。それは警察から逃れるよりも難しいミッションだった。半グレ集団は早くから哲雄たち家族を疑っており、その疑念をはらさなければならなかった。

哲雄は驚異的な臨機応変力と度胸で、半グレ集団からの追及を逃れることに成功する。正直この漫画の通りにやったら、完全犯罪できるんじゃねーかと、ちょっと心配になる(やり遂げるメンタルは多分ないが)。

一旦半グレ集団からの疑いを晴らしたものの、遺体が発見されることで事件は警察が捜査されることになる。また半グレ集団は元々鳥栖家の財産目的であった。鳥栖家は歌仙の実家であり、表向きは呉服屋の資産家であったが、裏ではカルト宗教を集めていた。

半グレ組織と鳥栖家の双方から追及を受け、哲雄は双方を対立させることで再び家族を救おうとする。しかし半グレ組織のボスの窪も並の人間ではなかった。最高の暴力を持ち、殺しを楽しむサイコパスであった。半グレ組織と鳥栖家の抗争を引き起こした哲雄に、感謝すらしている。

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↑これがボスの窪である。

15巻で鳥栖家と半グレ集団の抗争が終結するが、これが終わりではない。最終章がこれから始まるらしい。

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