成長するものとしないもの

　暇だ、カラダを動かしたいけど、外は暑いから嫌だ。
という理由で、夫婦でボウリングに行こうと思い立つ。
　何年振りかなあ…息子がいた頃は時々家族で行っていたけど、二人で行くのは初めて？結婚前に一回くらい行ったかなあ？

　少しは運動になるかなあと思ったけど、ボウリングで汗はかかない。
　しかし、私はこんなに下手くそだった？
　３ゲームやってストライク一回はひどくない？
　家族で行くようになって、少し上手くなってた気がしてたけど。
　夫はひどくはないが、あまりうまくなかった。
　今日どうしたの？前はもっといい音がしてなかった？

　うーん、何だか二人とも気分が上がらない。

　スコア画面の横では、テレビで甲子園地方大会の決勝が流れている。
　「こんな暑い中外で野球やってるよ、すごいねえ。」という会話をしながら、（それに比べて私たちはという気分で）あんまりカラダを動かした実感もなく、まあこんなもんか…。
　その後お昼を食べて買い物して帰宅。

　暑かったので夜は冷やし中華にした。
　トマト一個も、カイワレ大根一パックも、二人には多いので残った分を冷蔵庫に入れておいた。
　今朝、アボガドを切って、昨日のトマトとカイワレ大根とあえてサラダにした。

「昨日冷やし中華に乗せたら多すぎるから、取っておいてサラダにしたんだー良くない？」
　と夫に自慢してみる。
「えらいねえ、いつまでも成長するねえ」

　本当に、全く成長しないどころか益々下手になっていた私のボーリングの腕と、成長している料理の手際。
　成長するものとしないもの、得手不得手って、そういうことなのかな、と思った。