「乃木中、そこさく、ひなあい」は深夜だからこそ強い
乃木坂46、櫻坂46、日向坂46それぞれの冠番組である「乃木坂工事中=乃木中」「そこ曲がったら、櫻坂?=そこさく」「日向坂で会いましょう=ひなあい」。
これらの番組はそれぞれのグループの人気には無くてはならないものになっています。
これらの番組は放送時間が日曜深夜のため、しばしば「もっと早い時間帯にやってほしい」という意見が出ます。
ただ、そこに対して私が思うのが、「絶対に今の時間の方がいい」ということです。
今回はその理由を掘り下げていきます。
坂道グループの人気の理由
以前別記事でも書いたのですが、坂道グループの人気の理由は次の4点だと思います。
・クオリティ
・直営業
・コミュニティ
・ストーリー
この中でも今回の記事に深く関わるのが、コミュニティです。
いわゆる、身内ネタってやつです。
僕らは仲のいい友達と話す時にこういう感じで話しませんか?
「お前の小学校の時の〇〇先生に言ったあの一言最高やったな!」とか「今日の飲み会あの店でいいよな?」とかみたいな感じです。
「あの一言」も「あの店」もそのコミュニティでしか通用しませんが、コミュニティにいる人たちにとっては関係性を強化する為の共通言語だったりします。
もっと簡単に言うと、「あ〜そんなこともあったよね!俺ら昔からバカやってんな〜!」みたいな出来事がその友達との仲をより良くしてくれる、みたいなことって無いですか?
僕は坂道グループにおいて、乃木中、そこさく、ひなあいがまさにその役割を果たしていると思うんです。
例えば、「箸くん」「ザ・クール」「タルタルチキン」なんかは、それぞれの番組を観ていないとなんのことか分からないですよね。
こういうのが、ファンの「俺はこのグループを応援しているんだ!」という思いを強くし、結果的に固定ファンの獲得につながっていると思うのです。
なぜ深夜放送が良いのか
ここからが本題の「なぜ、乃木中、そこさく、ひなあいは深夜放送がいいのか」という部分です。
結論、「熱量を持って、集中して見る人が増えるので、コミュニティが強くなるから」だと思います。
乃木中、そこさく、ひなあいがやっている「日曜日の深夜」は競争相手が少ないですし、そもそも次の日は仕事や学校の人が多いのでテレビが見られない時間帯なんです。
つまり、そんな時間帯にわざわざ番組を見る人って熱量が高い人です。
「その番組を見ること」が日曜日の深夜に起きている一番の理由になっているんです。
別の言い方をすると、番組が一種のイベントとなっています。
ゴールデンタイムなんかは他にも色々な番組がやっていて、CMの時にちょっと別のチャンネルを見たらその面白そうな番組が気になっちゃう、みたいなことが起こる可能性があります。
見る人が増えるのかもしれませんが、熱量を持ってみるというよりは、「ながら見」をする人も増えるでしょう。
先程、坂道グループの人気の理由の一つにコミュニティがあると言いました。
時間帯をもっと見やすい時間帯に移動させることで、多くのファンを獲得できる可能性は増えますがこのコミュニティの熱量を薄めてしまうことに繋がります。
また、これらの番組は放送時間帯になるとしばしばTwitterのトレンドに上がってきます。
「同じように熱量を持った仲間が深夜にこんなにたくさんいるんだ」という共犯意識みたいなものがこれらの番組の人気を後押ししていると思うのです。
「自分(自分たち)だけが知ってる良さ」とでも言うのでしょうか。
そういうのって、そのモノやコトに対する愛着を強くしてくれますよね。
以上のことから、乃木中、そこさく、ひなあい、は深夜放送だからこそ強い、と思うのです。
別のサービスに応用して考える
これって坂道グループだけじゃなくて色んな別のサービスにも言えますよね。
今世の中にはおもしろいサービスが溢れています。
好きなドラマを見ながら、スマホでSNSをチェックして、同時にパソコンでYoutubeを見る、みたいなことをしている人も多いでしょう。
同じ時間に複数のサービスを利用するのが当たり前なのです。
そんな中で「その時間に自分のサービスにだけ集中してもらう」ってすごく難しいと思いませんか?
例えば、昔の僕なら、映画は家で見るのが好きだったので、映画館にはそこまで行きませんでした。
でも、今は映画はなるべく映画館で見るようにしています。
なぜなら、映画館では上映中スマホが使えないし、人と話すこともできないから映画だけに集中することができるんです。
昔は家でできるコトって限られてたので、家で映画を見ても集中出来ましたが、今は家の中にも様々な誘惑が多くて、集中して見れなくなりました。
乃木中、そこさく、ひなあい、は競争率の少ない日曜深夜の放送ということで、その番組にだけ集中できる(Twitterはやるかもしれませんが、その番組に関するつぶやきなので、結局その番組に集中している)環境を作り出していると思います。
一方で「ながら見」「ながら聴き」「ながら食べ」など、同時進行を前提として作られたサービスもあるわけです。
例えば、音声メディアのVoicy。忙しいビジネスマンは目と手は空いていないから、「耳」をターゲットにしています。
僕らの作るサービスは「その時間にそのサービスに集中させる仕組み」か「ながらでできる仕組み」どちらかを持っている必要がありそうです。
まとめ
ちょっと脱線してしまいましたが、以上が「乃木中、そこさく、ひなあいは深夜時間帯だから強い」という主張の理由です。
テレビって人気が出てくるとすぐにゴールデンに放送時間帯をずらしがちですが、この3つに関しては絶対にしてほしくないですね。
大学時代、同じく坂道ヲタの先輩と、街が静まった夜に1Kのアパートで見たあの乃木中は、秘密基地で極秘の会議をしているようなワクワク感がありました。
やっぱり仲の良い奴らだけで、余計な邪魔をされずに見るのが一番いいんですよ。
そういう番組であってほしいですね(偉そうにすみません…)。
最後まで読んでくださってありがとうございました。
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