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サカキシンイチロウのおいしい手帖

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おいしいお店。おいしい料理。 愛着があってずっとこのままでいてほしいなぁ…、と心から思える宝物みたいなお店や料理を紹介します。
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2024年3月の記事一覧

おかめの雑煮で虫養い

有楽町の「おかめ」で軽く虫養いをと思って来てみた。 珍しく今日は静かでボクひとり。 「たまご雑煮」を選んでたのむ。 年中雑煮が用意されててしかも2種類。たまご雑煮と味噌雑煮がある。 味噌雑煮はお餅のほかにうどんも入った、味噌味のかちんうどんのような商品。今日のお腹にはちと重い。 力うどんは餅入りうどん。 かちんうどんも餅が入ったうどんだけれど必ず焼いた餅を入れなきゃカチンにならない。しかもカチンは餅をあらわす公家言葉。手間のかかった贅沢料理を思わせる。 父はかちんうどんが好

四国屋の四国のうどん

昼は「四国屋」。 タナカくんの住んでたところの近くにあって、四国風の手打ちうどんをたのしめる店。 長崎出身のタナカくんは、大学時代から東京にでてくるまでを高松で過ごしてた。だから四国のうどんは大好きで、このお店にもよく来てた。 コの字の大きなカウンター。中に麺の茹で場があって店に入ると眼鏡が曇る。 出汁のおいしい香りがしてきて、なんだか四国に帰ってきたって感じがするのが好きな店。 牛ばらうどんとお稲荷さんを…、と注文します。 麺が茹で上がるのに時間がかかる。そのためまずサ

日本のごちそう、うな丼にそば。

昼はひさしぶりに「大庵」でそば。 コロナ期間中、夜の集客がむつかしいから昼に力が入ってた。昼のメニューもほぼ夜と同じバリエーションで、一品料理がたくさん揃っていたのだけれど、夜のお客さまが戻りはじめて来たからでしょうか…。 昼のメニューがちょっと絞り込まれてしまってた。 うな丼と半そばというセットに海苔を追加するのが好きだったんだけど残念ながら昼は提供しなくなってた。炭箱であたためられた風味豊かな海苔をうな丼やそばにちらして食べると粋でおいしいんだけど我慢しました。しょうが

神田まつやの天南ばん

電車に乗る前に火点時の町を歩いてみたくて秋葉原から淡路町に向かってテクリ。 駅に近づくにしたがっておいしい匂いが漂ってくる。「神田まつや」の匂いです。 提灯、行灯に灯は点っていないけど、昔風情の店の窓から明かりがこぼれて手招きしてる。 軽く虫養いでもしておこうかと中に入ると、これがにぎやか。 ほとんどの人がお腹を満たすためにそばをたぐる昼時と違って、蕎麦前でお酒をたのしむ人がほとんど。 昼とは違ったしっとりとしたにぎわいがある。 天南ばんを注文します。ここで一番のオキニイ

浅草橋の「空間と空気がステキ」なカフェ

浅草橋の交差点にとてもステキなお店をみつける。 ブリッジコーヒー&アイスクリームというお店。先日、近所を歩いてて個性的な外観にオオッと思った。 コンクリートの外壁のクラシックなビルに黒いタイルを貼り付けて、切り取ったような大きな窓の向こうに心地よさげなお店が見える。 そのときはウェイティングまでできていて写真を撮っただけですました。朝ならどうか…、と思ってきたらすんなりでした。 中に入ると正面に大きなカウンター。中が厨房、カウンターにはエスプレッソマシンとサンドイッチが収

銀座ウエスト。マーマレードが人気でございますと…。

銀座ウエストで朝ごはん。ウキウキしながらやってくる。 トーストセットにホットコーヒー。テーブルにお冷のグラス、薄荷の香りのおしぼりに銀のシュガーポットにミルクのピッチャー。ミニチュアサイズのソルトケースが並んでく。 今日はまだ誰も使っていないテーブルクロスはしわひとつなく、銀色ポットが反射する光がクロスを明るく照らす。 気持ちまでもがキラキラしてきてニッコリします。 来るたびインバウンドさんが増えてくる。 特に韓国からの観光客が目立って、みんなテーブルまで運ばれてくるケーキ

週3日、一日3時間しか開かないうどん屋

錦糸町に変わった讃岐うどん屋がある。「純手打ち讃岐うどん五郎」という店。 月水金の3日だけ、しかも営業時間はお昼時から午後3時まで。一ヶ月で40時間も営業してないこだわりの店。 大きな厨房。客席は20席もなくいい料理を心置きなく作りたいという思いでできたお店に決めた営業時間。麺体をバンバン叩く音がして伸ばして切ってお湯に放って茹でていく。茹でおきなんかしないのでしょう…、ご主人はずっと体を動かしている。 しょうゆうどんとかけうどんをそれぞれ小さいサイズで食べられるセットが