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四国屋の四国のうどん

昼は「四国屋」。

タナカくんの住んでたところの近くにあって、四国風の手打ちうどんをたのしめる店。
長崎出身のタナカくんは、大学時代から東京にでてくるまでを高松で過ごしてた。だから四国のうどんは大好きで、このお店にもよく来てた。
コの字の大きなカウンター。中に麺の茹で場があって店に入ると眼鏡が曇る。
出汁のおいしい香りがしてきて、なんだか四国に帰ってきたって感じがするのが好きな店。
牛ばらうどんとお稲荷さんを…、と注文します。

麺が茹で上がるのに時間がかかる。そのためまずサービスのキャベツとキュウリ、大根の漬物がくる。
自家製のぬか漬けでこれがおいしい。胡麻をガリガリすりおろしたっぷり施し食べながら待っているとうどんが完成。

出汁で炊いた牛バラたっぷり。
薄切りにしたタケノコ、かまぼこ、ネギもたっぷり。
汁は色白、透き通っていて牛肉の脂とほんのすこしのアクが浮かんでみえる。
かまぼこの上にのっかったネギがハートの形に見えてほっこり。

ここでうどんを食べると泣いちゃうなぁ…、いろんなことを思い出す。
若干細めの麺線で飴色の麺。
角張っていて太いところがあったり細いところがあったり、そして軽くよじれてる。
すべてが手打ちで手切りの証。ズルンとすすると唇撫でて歯ごたえもよく小麦の香りもたくましい。出汁の香りに牛バラ肉の脂のコクや風味が混じり、しみじみおいしい。

おいかけお稲荷さんがやってくる。できたてであったか、お揚げはつやつやしっとりしてる。
中に詰めた酢飯もぽってりなめらかで酸味強めのすし酢にケホっとむせる感じがたまらなく好き。

ごぼうにニンジン、レンコンが混ぜ込まれていてご飯は硬め。だからコツコツ奥歯を叩く感じもおいしい。
ごぼうの土の香りが力強くておゴチソウ。

最初は硬く感じたうどんが出汁の中でやわらかになる。
筋肉質な麺から肉感的でなめらかな麺に変わっていくのが熱い手打ちうどんを食べる醍醐味。
七味をパラリ、胡麻をガリッ。ズルリゴクリとうどんを食べて、お稲荷さんをパクっとひと口。汁をゴクッ。

汁まで全部飲み干してニッコリしました。おゴチソウ。


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