見出し画像

銀座ウエスト。マーマレードが人気でございますと…。

銀座ウエストで朝ごはん。ウキウキしながらやってくる。

トーストセットにホットコーヒー。テーブルにお冷のグラス、薄荷の香りのおしぼりに銀のシュガーポットにミルクのピッチャー。ミニチュアサイズのソルトケースが並んでく。
今日はまだ誰も使っていないテーブルクロスはしわひとつなく、銀色ポットが反射する光がクロスを明るく照らす。
気持ちまでもがキラキラしてきてニッコリします。
来るたびインバウンドさんが増えてくる。
特に韓国からの観光客が目立って、みんなテーブルまで運ばれてくるケーキサンプルの写真を撮ってる。どこかでバズっているのでしょう。
ジャムをおさめたたけのカゴが運ばれてくる。

いつものようにマーマレードとハチミツをとり上げながら「どれが人気なんですか?」って聞いてみた。
「マーマレードとハチミツでしょうか」って答えるサービススタッフと目が合い、思わず二人で笑う。マーマレードとハチミツなんててっきり少数派だと思っていたのに、好きな人が多いんだなぁ…、って自分の普通を確認しちゃう(笑)。

コーヒーとサラダとゆで卵がのせられたお皿がうやうやしくもやってくる。
サラダを入れたガラスのボウルが口が広くて浅いものに変わっていました。
「あら、変わったネ」って言ったら「食べやすいようにと思いまして」と。たしかにこれは食べやすい。
ベイビーリーフに硬めのトマト。ちょっと甘めのオイルドレッシングを満遍なくまとわせていて、朝の酸味にお腹が開く。
サラダを食べ終わるタイミングにてトースト完成。

耳をとり、こんがり焼いた厚切りのパン。
手切りにしたのかパンの表面は毛羽だったようになっててそこがこんがり焦げてサクサクしてる。
焦げた香りが甘くてそしいてこうばしく、バターがたっぷり塗られてる。

まずゆで卵を食べましょう…、と塩をパパッとふりかけパクリ。
あらかじめ殻をキレイに剥いてスタンドに収めた卵。
白身はプルンとなめらかで、よく茹でられて黄身はホクホク。トーストぱくっと齧って口の中で卵サンドのようにする。

トーストの下に敷かれた紙ナプキンをとりはらい、マーマレードをお皿に移す。ひと口大にちぎったトーストにマーマレードをたっぷりのっけて舌の上にそっとのっける。

焦げた食パンの香りに混じってマーマレードの甘い香りが鼻から抜けて、噛めば苦味と酸味と甘みが広がり、バターのコクが混じってとろける。
子供の頃には好きじゃなかったマーマレードが今ではこんなにおいしく感じる。大人になったということでしょう。

トーストの最後のひと切れはハチミツかけてひたひたにする。
口の中をひんやりさせる甘さとハチミツ独特の香りを味わい、コーヒーごくり。この上なく良き朝をのんびり過ごす…、オキニイリ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?