マガジンのカバー画像

サカキシンイチロウのおいしい手帖

426
おいしいお店。おいしい料理。 愛着があってずっとこのままでいてほしいなぁ…、と心から思える宝物みたいなお店や料理を紹介します。
運営しているクリエイター

2020年8月の記事一覧

トレーダーヴィックスのランチタイム営業が始まったよ!

ホテルのレストランは大変です。 朝食レストランはほぼ営業休止。だって泊まるお客様がほとんどないような状態で、それでも洋食レストランは営業していることもある。 和朝食がたのしめた和食堂はまず営業していないから、おいしい汁にご飯に卵焼きと言った当たり前の日本の朝食を食べることはほぼ絶望的な状態でもある。 それ以外のレストランも営業時間短縮、あるいは営業内容自体を変えての営業で、それでも8月に入ってから徐々に状態が戻りはじめている様子。 気になるホテルのウェブで状況を確認するのが日

卵とじ系そばがおいしい店は上等…。

寿司を食べて冷えたお腹を熱い汁麺であっためたくなるのはあいも変わらず。 今日は新宿西口のメトロビルにある、永坂更科布屋太兵衛の「綾子南蛮蕎麦」を選んだ。 卵とじ系のそばを出す店が最近結構減っている。 手間がかかるからなんでしょう。ほとんどのそばは麺に汁をかけるか添えるかすれば完成する。バリエーションはほぼトッピング。 けれどあんかけだとか卵とじとかは、汁を手鍋の中で仕上げる一手間が必要になるからプロを雇わぬ店であったり、提供時間にこだわる店は敬遠しがち。 ここのは見事なと

ベシャメルソースにデミソース

今日のランチはごちそうにしようとそれで「西櫻亭」。 伊勢丹の中の洋食店。はじめて来た時はピンと来なかった。以前、同じ場所にあった「香味屋」のイメージがあまりに強くほとんど同じメニューでやっていたことも手伝って、どこか偽物っぽく感じてた。 けれど来店を重ねるごとにその実力を素直に感じることができるようになり、今ではかなりのオキニイリ。 桜色したテーブルクロス。ナイフ、フォークにスプーンがナイフレストを枕に並ぶ。ウスターソースにタバスコ、芥子も並ぶところがいかにも上等な洋食

柘榴の和食

昼、銀座のざくろで昼食をとる。 背筋をのばして、上等な日本料理をちょっと気弱なボクに奢ろうと開店と同時にやってくる。 着物をキリッと着こなすサービススタッフ。笑顔とともに案内してくれたのが入り口脇のいつもは個室として使うテーブル。よくこのテーブルでしゃぶしゃぶや鉄板焼をたのしんだものです。 しゃぶしゃぶを食べるとき。磨き上げられた真鍮製の鍋の煙突に、誤って肉を貼り付けたらおごる…、なんてゲームをしたりしたもんです。 ひとりじゃそんなこともできないもんなぁ…、って思ってのんび

かまかけのおいしいこと、おいしいこと

前から来たかった店に行こうよと電車に乗る。市電の琴電。なつかしいねぇ…、なんて言いながら2両編成の小さな電車にのってゴトゴト。降りた最寄り駅は住宅街の中にありそこから歩いて数分ほど。 ポツンとお店が見えてくる。 うどんバカ一代っていうお店。 民家のような店で周りに駐車場がぽつりぽつりと点在してる。ひっきりなしにそこをめがけて車が突っ込んでくる。車を停めるとニコニコしながら出てきてお店に入ってく。旨いうどんを喰ってやるぞって気合が伝わる。 店に入った瞬間、甘い小麦の匂いにむせ

銀座ウエスト、サンドイッチにバナナサンデーまでつける

お盆の間に銀座を歩いておこうと思った。 新宿の次に一緒に歩いた銀座です。新宿に比べて銀座は大きい。 だからすべての道を歩いたというわけではないけれど、通りのひとつひとつ、路地の一本一本に思い出があり、ちょっと歩いては立ち止まり、右手をギュッと握りしめつつまた歩く。 辿りつくのは銀座ウエスト。虫養いをしようと思った。 暑がりの彼がいつも座るのはエアコンの前。今日もその席。カタンカタンと送風口のルーバーが鳴る音がして、クスリと笑う。 白いクロスに磨き上げられピカピカ光るシル

モダンな料理をモダンに食べるモダングリークアポロなお昼

友人と「アポロギンザ」でランチをたのしむ。 モダンなギリシャ料理をモダンな雰囲気の中でモダンにたのしむモダンな店。オーストラリアからやってきた、ぼんやりとした東急プラザの中にあって数少ないキラキラした店。 開業当初は「モダングリークアポロ」って名乗って、当時の東京でここほどワクワクできたお店はあまりなかった。 すべての料理がシェアポーション。料理のスタイルはカジュアルで味はたしかでサービスも良い。だから同じテーブルを囲む仲間とたのしい時間をシェアすることが確実に約束される