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トレーダーヴィックスのランチタイム営業が始まったよ!

ホテルのレストランは大変です。
朝食レストランはほぼ営業休止。だって泊まるお客様がほとんどないような状態で、それでも洋食レストランは営業していることもある。
和朝食がたのしめた和食堂はまず営業していないから、おいしい汁にご飯に卵焼きと言った当たり前の日本の朝食を食べることはほぼ絶望的な状態でもある。
それ以外のレストランも営業時間短縮、あるいは営業内容自体を変えての営業で、それでも8月に入ってから徐々に状態が戻りはじめている様子。
気になるホテルのウェブで状況を確認するのが日課のようになっている。

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オキニイリのトレーダーヴィックスが今日からランチ再開。
ニューオータニの庭園を眺めるポリネシア風のレストランで、好きだった店。さすがに大好きなバフェは再開の見通しはなく、しかも営業は木金土日と週に4日という具合。
でも来てみたくって開店早々お店に入る。5ヶ月ぶりの営業再開のファーストゲストの栄誉に浴す。

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どうしても来てみたかった理由が一枚の写真を先日見つけたから。
ここのお店のエントラスでタナカくんを撮った写真です。
25年も一緒にいてタナカくんの写真はおどろくほどに少ない。
一緒に食べた料理の写真は沢山あって、でも顔が写った写真は少なくそれも付き合いはじめの頃のがほとんど。
いつも一緒にいるから、改めて写真を撮ろうとは照れくさくったりしたのです。
だから珍しいこの1枚。
ハロウィン前の日曜日。もう冬のはじまりなのにオキニイリのピットブル柄のアロハを来て、ハワイに行こうってやってきた。スゴくたのしく食事を終えて、彼から「ここで写真を撮りたい」って言い出して撮ったのです。
珍しいなぁ…、と思いながらカメラを向けるも表情がどこかさみしげで「カッコつけてる?」ってからかいながら撮った写真です。彼が逝く半年前のコトだった。体がすでに辛かったのかなぁ…、って今となっては思ったりした。

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さて、そして今日。ニューオータニの庭を窓の外に眺めながらも、ハワイのホテルのプールサイドと思ってのんびり。
ピニャコラーダをたのんで飲んだ。大抵ここでの一杯目はピニャコラーダで、それからボクはガス水を飲み、彼はマイタイ、ダイキリと杯を重ねた。なつかしい。
ココナツミルクにパイナップル。口当たりはやさしいのだけどラムが案外強めでお腹がどんどんあったかくなる。

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前菜の盛り合わせ。アイランドティドビッツって名前で直訳すれば「島のおつまみ」って感じでしょうか。レアの牛肉を串に刺し炎で炙って食べる「チョウチョウ」。カニのすり身をワンタンの皮で包んで揚げた「クラブラングーン」。チーズを丸めて揚げた「チーズボール」にクルマエビを開いてパン粉揚げにした「エビフライ」。中華料理のようであり、洋食のようでもあっておそらくそれがアイランド風。

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日本だったら恥ずかしいよね…。
食べ方にしても、料理の名前にしてもさぁ。
なんて、ニコニコしながら食べてたここは日本の東京。
千代田区紀尾井町でござった。
そんなもの(笑)。

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それからボンゴボンゴスープ。
これもちょっと恥ずかし系の名前だけれど、かつてこの店の料理に心酔していたロイヤルホストの代表が惚れ込みメニューに取り込んだ、味には保証付きの料理。
貝殻型のスープボールにほうれん草のクリームスープ。上に牡蠣の風味の泡を浮かべオーブンで焼き仕上げたもので、ぽってりなめらか。牡蠣の香りと旨味が口に広がるごちそう。お腹がすっかりすいてくる。

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メインはミゴレン。
インドネシアの焼きそばにする。
ナシゴレンとかタイのグリーンカレーとかアジアの料理が多彩に揃う。
どれもおいしくサンデーブランチではつまみ食い感覚であれやこれをたのしめる。
ただ中でもとある理由で好きだったのがこのミゴレン。
はじめてこれがここで提供されたとき、笑いをどうにも堪えられずに2人で爆笑したことがある。
それを食べる1ヶ月ほどまえだったか…。
二人してバリ島に行き一週間ほどのんびり過ごした。
川下りやサイクリング、山登りなんかを最初はたのしみでもそのうち退屈を持て余すようになってホテルが企画した「料理教室」に参加したのです。
お題はミゴレン。
食材や調味料は事前に用意されていて案内された東の中には薪を燃やした窯ひとつ。大きな中華鍋を使ってまずはシェフがお手本を作ってみせて、それを真似してボクらが作る。
見事に黒焦げ。お世辞にもおいしく言えぬものが出来上がったそのミゴレンにこれがそっくり。お皿の上に椰子の葉を濡らしておいてあるのまでもがそっくりで、それで思わず笑っちゃった。

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ただ味は当然一流で、大量のエビに髭を落としたもやし、リーキにパプリカ、ふっくらかためた卵と具材も豊富でまるでエビ野菜炒めの中にほんの少しの麺が混じっている感じ。
ビリビリ辛いサンバルを使って好みの味に整え味わえるのがたのしくて、しかも焼きそばなのにキノコが一切使われていない…、というのが何より彼にとっては嬉しかったのでしょう。オキニイリのひとしなだった。

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お腹も満ちた。けれど最後にも一つ好物。バナナフリッタを食べておこうと衣をつけてバリッと揚げたフリッタ、アイスクリームにホイップクリーム。バリッとかじると中はトロトロ。酸味がおいしいオキニイリ。コーヒー飲んで昼のお腹に蓋をしました。おいしかったよ…、と席を立つ。

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