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おいしい食べ物、たのしい食べ方

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おいしく食べてやろう。 たのしんでやろうと思うと、いつもの料理、いつものお店も違ってみえる。 飲食店を嫌いになるのはもったいない。
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2019年8月の記事一覧

ボクのスターバックス。ボクのスタイルでワッフルを食べる…。

Starbucksで朝のボンヤリ。 もうそこら中にあって、珍しくもなんともなくなってしまったスタバもボクにとって特別な店が何軒かある。 そのひとつが新宿二丁目と三丁目の境界点にある一軒で、チェーン展開のかなり初期の段階からある小さなお店。最近は大きく豪華でまるでカフェのような店であったり、小さなスペースにこれでもかって客席を詰め込んだ鶏ケージのような店が多い。 けれどここはどこに座っても厨房が近くて、コーヒーを飲みにきたんだ…、って重いんがら時間が過ごせる。のんびりできるシ

中華料理のシェフが作るスパゲティで作る焼きそば…、甘露なり

四谷三丁目、荒木町の個性的な飲食店が並ぶエリアの、中でも特別個性的なお店のランチ。 「遊猿」という中国料理のお店で、売り物が厨房の中に置かれた「鉄板グリル」。鉄板の上で臨場感たっぷりに作られる創意工夫あふれる料理が夜は人気。いつきても、こんな料理の仕方があるんだと感心させられる店の昼。 その鉄板の上にはスープやカレーを入れた寸胴鍋が置かれて熱々状態を保ってる。 惣菜が食べ放題というのが昼の人気の一つ。 テーブルの上にズラリ料理が10種類。野菜の料理が中心で、しかも葉っぱ野

よく焼けたトーストではじまる銀座の朝

トーストはよく焼きじゃないとおいしくない派。 家で焼くときはバルミューダのトースターで5分以上焼かないと、よく焼けたなぁ…、って感じない。 小麦の生地は焼かれることで風味がよくなる。 よく焼かれることで生地が含んだ水分がほどよく抜けて、食感かろやかになっていく。 最近流行りのもっちりとした食感や軽い口溶けはトーストブレッドには無用の長物と信じるたちで、だからトーストはよく焼き派。 だからお店でも「よく焼いてくださいね」という。 けれどそれがボクが考えるよく焼けている状態であ

かつ丼3兄弟と世代交代、四谷の鈴新

昼、かつ丼を食べに近所の「鈴新」。 荒木町の車力門通りの突き当り。神社の脇のこじんまりした一軒家の一階が店。 カウンターだけ。家族でやってる小さな店で、息子さんが厨房の中で料理を作る。息子さんと肩を並べて、ご飯をよそおったりと汁を作ったり、調理の補助をするのはおかぁさん。息子さんが立ってた場所でずっと料理を作ってたおとうさんは、今ではカンターの外でサービス。 世代交代が順調にできつつあるシアワセな店の様子にほのぼの。ニッコリします。 それいしても来るたび、息子さんがたくましく

ガラスの箱の中でバーベキュ

西新宿のヒルトンホテルの二階。メトロポリタングリルでランチ。 去年だったか、この飲食フロアを完全にリニューアルするにあたってワザワザくるにふさわしいどこにもないレストランを作ろうと、それでできたレストラン。 入り口脇に肉の並んだショーケース。 その横にガラスの壁で仕切られた肉の焼き場が作られている。箱の中には大きな丸いバーベキューグリル。床には薪が積み上げられていて調理人がそこで肉や魚を焼く。脂が落ちて炭にあたって火柱が盛大に上がっていくのがなんとも豪快。 これも厨房の一部

歌舞伎町の台湾、青葉の夜

日曜の夜の歌舞伎町。案外人が多くて、通りがにぎわっているのにビックリ。しかも若い人たちのグループ客やインバウンドの観光客。中にはファミリーなんかも混じってて、かつての「夜怖い街、歌舞伎町」ってイメージはすっかりなくなっちゃったのかもしれないムード。 台湾料理を食べましょう…、と「青葉」に来てみる。 かつてのコマ劇場の裏。今ではゴジラが一時間おきに吠えるビルの脇にある飲食店ビルの地下一階。入り口のムードはまるでパブとかクラブのような雰囲気。店の中もかなりパブ的。真っ赤なビロード

ご飯に魔法がかかっておむすびになる…、のかも。

おむすびって誰でも作れる料理のひとつ。 …、って言われる。 たしかにご飯をにぎればできるから、誰にでもできると言えばできる料理ではあるのだけれど、その握り方でまるで違った料理になる。 おむすびがうりものにしているお店にいくと、おんなじおむすびでもこんなに作り方が違うんだ…、ってあらためて「単純に見える料理の複雑」を感じてニッコリしたりする。 代々木に本店のある「おひつ膳田んぼ」っていう店。 お米のセレクション。 ご飯の炊き方。 炊けたご飯の保存の仕方と、おいしいごはんにこ

名古屋のゴチソウ、チャオのミラカンコートレット

名古屋で乗り継ぎ。途中下車して夕食をとる。 どうにもあんかけスパゲティーが食べたくなって、駅ビルの中にある「チャオ」に来る。 あんかけスパゲティーを生まれてはじめて食べたとき、まさかこうして自らすすんで食べるようになるとはまるで思わなかった。 へんてこりんな食べ物だなぁ…、っておもいましたもん。トマトソースのように見えてトマトソースっぽくはなく、辛いようでいて甘いようでいて、旨味はしっかり感じるんだけどひと味足りない? 何味なんだろうと考えるも、味覚の倉庫の中にその引き出し

ガラナ!

ガラナコーラって飲み物がある。 南米由来の清涼飲料水。北海道にいくとコンビニエンスストアなんかでも普通に売られているけれど、東京では希少種で、シュラスコの店とかブラジル料理の店でときたまみかける程度。 でもルノアールにございます。 昔からルノアールといえば、ガラナ、昆布茶に分厚いおしぼり…、ってボクの中では刷り込まれていて、メニューが時代に合わせてかなり頻繁にアップデートされるなか、ありがたいかな、ガラナはずっと不動の地位を保ってる。 暑くて蒸す日にはガラナがおいしい。そ

坂内の冷やしラーメンが好きすぎる…。

家の近所の坂内食堂。 飲食店の入れ替わりが比較的激しい界隈にあって、古参のお店のひとつ。 一時期、営業をやめていた時期があってちょっとした「喜多方ラーメンロス」を味わった。 1年ほどして見事再開。今に至るという状況。 ギラギラ系のラーメンはあまり好きじゃないのだけれど、喜多方ラーメンは割りと好き。メニューにも「くせになるラーメン」とキャッチフレーズが書かれているけど、たしかにちょっとクセになる。 嗜好品でもあるラーメン世界では、みんなクセになるような味を目指す。そのほとんど

食べ負けてもたのしみ負けないバフェのたのしみ

夜にバフェ。ヒルトンホテルのマーブルラウンジ。 数日前には朝バフェにきた。最近、バフェがたのしくってたのしくて、それでこうして今日もバフェ。 若い頃にはお腹いっぱい食べられるのがうれしくバフェが好きだった。 ところが歳をとってくと、昔のようにはたくさん食べることができなくなって、それでも大食漢ゆえ普通に食べるよりバフェの方が手頃な値段でたのしめるように思って食べてた。 ここ2年くらいかなぁ…、バフェに行くと「あぁ、食べ負けた」って思うようなコトが増え、バフェって思うとなんだか

新宿の大庵、大人のそば屋の昼のベリーニ

東京の山手線の右側、そして左側。 それぞれ街に特徴があり、目立つ飲食店の種類も右と左じゃ違う。 日本料理の専門店が多いエリアは右側で、例えばそば屋も浅草、上野、銀座に多く分布する。 それに比べて新宿だとか渋谷でおいしい蕎麦を食べようと思うと難儀する。 おそらく街が発展した時期に流行っていた料理の違い。 ちなみに新宿にはとんかつ店が多かったりする。 新宿は、上等な蕎麦屋が少ない街。そんな街にあって大人クオリティの料理をたのしむことができるそば屋がある。 大庵という店。 ちなみ

ほどよく涼しい追分だんご本舗の豆かん

新宿三丁目をぶらっとしてたら氷の富士山、発見します。 桶の中にぶっかき氷がぎっしり敷かれて、その真中に氷の柱。 いつ置かれて、どのくらいここで頑張っていたんだろう…、角がとれて表面なめらか。 そこだけなんだか涼しげで思わず近づき写真を撮った。 場所は追分だんご本舗の店先。 店名の通り団子の店です。 店頭は販売コーナー。色とりどりの団子がズラリと並んでる。奥に茶店があっていつもは、お茶と団子。あるいは自慢のあんこを使ったぜんざいなどがたのしめる。 けれど今の季節はかき氷がおし

上等でユニーク、永坂更科布屋太兵衛の立喰コーナー

とてもユニークな立喰そばの店がある。 場所は新宿のメトロビルという商業ビルの地下。 永坂更科布屋太兵衛という老舗そば店の立喰コーナー。 実は隣に同じ屋号でテーブルサービスの店がある。 天ぷらそばやおかめそば。 そばも更科、生粉打ち、御膳そばといわゆる普通のそば屋のメニュー。 ちょっと上等なお店で、お客様もおじさま、おばさまが中心。 ちなみに永坂更科布屋太兵衛といえば、創業寛政年間。200年を超える歴史を誇る名店。 そのお店の隣に立喰コーナーがあるのですネ。 カウンターには