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O365導入によるイノベーションを起こしやすい環境作りの提案。

1.本記事の趣旨

情シスという立場で、Microsoft Teams(以下、Teams)を中心とするMicrosoft Office 365(以下、O365)を社内に導入し効果を出したい。経営層及び従業員に導入効果について説明し、納得してもらう必要がある。効果を伝えるロジックを整理した。

O365導入により、コミュニケーション及びコラボレーションが活性化され、イノベーションを起こしやすい環境作りに貢献できると考えている。

なお、本記事の内容に関しては多くを日本マイクロソフトのSlideコンテンツを参考、引用しており文末に出典を記載している。自社の運用、自社内への提案に沿う形で編集した。

2.情報共有ツールとは何か?

(1)情報共有ツールの位置づけ

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「業務アプリ」に対しての「情報共有ツール」が本記事の対象範囲である。「情報共有ツールの改善がビジネスの貢献につながるか?」は社内で議論がこれまではなかったが、本記事ではビジネスの貢献につながるという根拠を説明する。

(2)情報共有ツールの必要性

・あるべき組織の姿へ近づけるため

新しい利益を考え出すこと(=売上増加)。新しいアイディアを創ることができる雰囲気や組織の環境を創る。

・望むべき人/チームの行動をサポートするため

人やチームが、状況に応じて柔軟に迅速に活動できる状態にする。効率性(=コスト削減)を上げる。

3.情報共有ツール(O365)の導入効果は?

(1)情報共有ツールにより生産性が向上

「メール」「電話」「ファイルサーバ」という既存の情報共有ツールに対して、コミュニケーション性能が上がる。コラボレーションが新たに可能になる。

人と人がコラボレーションして、「無駄なく早く」「新しいアイディアを出してビジネスを創る」ための環境を作ることが可能になる。O365及びTeamsはコラボレーションを実現するために必要不可欠なツールである。

情報共有ツールが拡充されると、人と人とのコラボレーションが生まれ、結果として、人の価値が最大化され、生産性が向上する。

(2)目指すべき本当のゴール

効率化される作業は、

調整ごと(予定とか)が楽になる/コミュニケーションが早くなる/場所を選ばす働ける/探したいものが見つかる

目指すべきゴールは、

「人のコラボレーション」が会社にとって新しい価値を創り出すことを実現するのであり、O365がその土台になることである。

(3)O365導入の効果が出る対象者

・従業員

コミュニケーション性能が向上する。コラボレーションが可能になる。無駄がなくなり、新しいアイディアを創ることができる雰囲気や組織の環境が整う。

・経営層

生産性の向上、効率化による業績向上。

4.ツール導入以外に必要なことは?

新しいアイディアを出してビジネスを創る」ためには、ツール導入以外にも企業の文化を良くする必要がある。ただし、文化が良くないと情報共有ツールを入れても意味がないか?というとそうではない。情報共有ツールをいれることにより、目指すべき文化醸成をサポートするという側面もある。

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以前の記事のAppendix 1.に書いたとおり、O365という情報共有ツールを導入すると同時に「心理的安全性を高める」組織づくりが必要であり、これについてはトップダウンによる施策を期待したい。

5.社内ソーシャルを作ることがなぜ必要か?

「部門を超えた人の助け合い」とか「新しい発想が出てくる」を会社内で実現をしたいと考えた際には「社内ソーシャル」という概念をツールの使い分けに入れ込む必要がある。

イノベーションを起こすためには、最近の研究では様々な種類の人が関わるということが1つの要素と言われている。また、人の繋がりの良い関係があることは社員も幸せで、さらにイノベーションを起こしやすい環境にあると言われている。

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Googleのリサーチチームが「効果的なチームとは何か」を調査研究した結果、効果的なチームに固有の力学があることを突き止めた。その力学とは、真に重要なのは「誰がチームのメンバーであるか」よりも「チームがどのように協力しているか」であった。ここでも、人の繋がりの良い関係があることが良いビジネスインパクトを与えることが証明されている。

6.ビジネスチャットの導入効果は?

(1)なぜチャットツールが必要か?

ツールは増えるがコミュニケーションの効率は良くなるから。効率がよくなるというのはどういうイメージかというと、LINEやFacebookで(1フレーズの)ちょっとした返信ができる便利さのイメージ。

(2)チャットツールの実現する効率性

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チャットツールは、以下のような場面で効率が上がる。

・メールなどの返信よりも回答が早い

・わざわざ、その人に会いに行かなくても簡単な確認であればチャット上でできる。

その他、副次的なものとして、以下のような効果がある。

・人との距離が近く感じる(メールよりも表現がくだける)。

・チャットのようなメールに巻き込まれない。

(3)メールとチャットの使い分け

在籍情報(プレゼンス情報)があるので、1アクションで、より確実に回答を得られる可能性が高い(アクションの無駄打ちが少ない)。

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「情報」の「流れ」の早さで考えると以下のようになる。

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「メールとチャットの両方使うのか?」という問いには「両方使う」というのが回答になる。なぜなら、全体としてみた時に「作業効率が上がる」から。ここは「会社としての方針」をメッセージアウトする。

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(4)メールからチャットに変えることで生まれる効果

会話の応答までの時間が早くなる。

社内のコミュニケーションが増える。

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「会話の応答までの時間が早くなる」理由は、以下。

・仮想的な会話であるから

・短文でのコミュニケーションになるので質問が返事が楽だから。

<チャットの良いところの具体例>

・短文になるので、メールのような冗長な表現がいらない

・話の流れが追いやすい/短文なのでモバイルからでも返事がしやすい。

・「絵文字」、「ステッカー」や「いいね」で反応できる。

・メンションなどで反応すべきタイミングがわかりやすい。

・「とりあえずccに入っている」というメールを受信する/確認するということが減る

など。

(5)メールからチャットに変えるとコミュニケーションが増える

チャットは在籍情報を事前に確認できるため、相手へのリーチ率が高い。結果としてコミュニケーションが増える。世代によるツールの壁もある。若い世代ほど障壁が低く、コミュニケーションが増える可能性がある。

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(6)メールの使い道

すべてチャットで実施する必要はなく、以下のような場合は必然的にメールが必要になる。

・長文で複雑な説明が必要な内容。相手がじっくり読む必要がある内容。

就業規則や組織変更など、公式に近い部分に重要な変更などがあった時。(これは相手に届いている必要がある情報と理解してもよい。読んでいる・理解しているかどうかは別にして。)

業務の通達系については、範囲が広い場合や内容が少しセンシティブな時や重要な時はメールを使うと良い。このあたりはガイドライン等でメッセージアウトする。

7.まとめ

・ビジネスチャット(O365、Teams)の全社導入により、コミュニケーションの応答までの時間が早くなり、社内のコミュニケーションが増える

・電話、メール、チャットのどれをどんな時に使うのかは会社としての方針をメッセージアウトすることが必要。ガイドラインにも反映させる。

・Teamsの活用により、人と人のコラボレーションが起き、イノベーションを起こしやすい環境を構築できる。ただしそのためには、心理的安全性を高くする組織づくり、オープンなコミュニケーションができる文化を醸成することが必要である。組織の壁を越えて、関係各所と一体となって推進していくことが求められる。

出典、引用

1.日本マイクロソフト Slideshare

情報共有ツールの使い分けの考え方とアプローチ by @mskkpr #exchange #office365 https://www.slideshare.net/microsoftjp/effective-use-of-information-sharing-tools

以上。


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