終わりと始まり~SAIKAIの卒業LIVE(備忘録)~


苦しいことや大変なことは長く続くが、楽しいことや感動は一瞬で終わる。そんな感覚を再確認した3日間だった。

3月9日、1年間フルコミットしてくれたインターン生の卒業式を行った(ユーザー時代から送りましたのご縁で言えば2年に渡る)。そして翌日からは新しい仲間と1年間駆け抜ける為の時間を過ごした。

今回はSAIKAIにとって一番大切な、“3月9日を起点とした終わりと始まり”の様子をお届けしたい。

・SAIKAIの卒業LIVEとは

卒業LIVEについては上記のnoteに記載している為、省略させてもらう。

今年も天候に恵まれお陰様で大きなトラブルもなく卒業LIVEを終えることができた。

この日は、早朝から始まる。

●初日 卒業LIVE

04:00 起床
今回のLIVEは11:30スタートということで09:30~からのリハーサルに合わせて喉のパフォーマンスを上げるべく4時起き。

ちなみにこれは一週間前から始めている。

LIVE当日もストレッチや朝食、コーヒーを飲みつつスタジオへ。

07:00 スタジオ入り
スタジオにて2時間、音楽を流しながら体を起こす作業ののち、徐々に声を出していく。

ウォーミングアップを完了したらいよいよ本番の会場へ。

09:30 会場入り
渋谷エッグマンの会場の雰囲気、照明で一層緊張感が増す。

1年ぶりに帰ってきたという思いと、6期生たちがSAIKAIとして過ごすのがいよいよ最後になるなんて実感が湧かない感じと、様々な感情が行き来する。

ウォーミングアップを完了させ、本番まで楽屋で過ごす。

楽屋の様子

11:00 開演
いよいよLIVEのスタート。
このLIVEはオフィシャルに公開しているというよりは、この1年間の中でSAIKAIと何かしらかかわりを持っていただいた方を中心にお声がけしている。

今回も有難いことに繋がりの深い社会人の方からクライアント、ユーザー、そしてSAIKAI卒業生が関東圏だけでなく全国から駆け付けてくれた。

受付をしてくれた6期卒業生

11:20 映像開始
6期生の1番最初のMTG時(2023年3月1日)の様子を流し、1年前の自分と再会する。

11:30 LIVE開始
King Gnuの3曲を演奏。
「一途」→「Teenager Forever」→「BOY」の3曲連続で、バンドならではの迫力やSAIKAIバンドマンの一体感を演出することができた。

11:40 MC
集まってくれた観客への挨拶、1年ぶりに同じ場所でLIVEができることへの喜び、今日卒業する6期のNozomi(LIVEでパフォーマンスするため個別で)の紹介

11:50 卒業生とのコラボ
3期生のRyohei、4期生のNozomi、6期生のNozomiによるコラボレーション。

椎名林檎の「長く短い祭り」を演奏。とてもとてもお洒落な音色と卒業生の繋がりの深さを感じさせてくれた。

12:00 Ryoheiとのコラボ
卒業する6期インターン生にマカロニえんぴつが大ファンのメンバーが多数いた関係で、「なんでもないよ」を演奏。

毎年来ていただいている方から今日のLIVEで2人のハモリが印象的だったとお褒めの言葉をいただいた。

12:10 キン肉マンの登場
今年は新たに3期生のTaichiと4期生のMidoriが加わり、元々いた3期のDateshin、5期のHiroto、6期のSugayaの5名で会場を盛り上げてくれた。

新しい学校のリーダーズの「オトナブルー」やフレデリックの「オドループ」等を披露。

翌日から稼働する7期生の子達は、これまでセミナー運営で堂々と披露してくれていた先輩方がタンクトップ一枚で踊っている姿を目の前に、驚きと笑いで感情の整理が難しかったとのこと。そりゃそうだ。

12:20 前半の最後の2曲
前半最後はback numberの「水平線」とMONKEY MAJIKの「空はまるで」。

卒業LIVEを開催し、今年で4年目。一緒にVocalを担当してくれているRyoheiが5年日記を書き始めて4年目、ということで日記を見せてもらいながら振り返ってのこの2曲。

歓談をはさみ、LIVEもあっという間に後半へ。

12:45 後半 1年間の軌跡
後半は1年の軌跡を20分かけて映像で放映。
綺麗なシーンだけでなく、現実的で泥臭いところを見せた。
数値を追うことの過酷さや、仲間と向き合うことの難しさ、今後仕事で対峙することになるであろう問題を包み隠さず見せた。

13:10 オリジナルソング
卒業する仲間に向けて作ったオリジナルソング(曲名は“3月9日“)を披露し、その後は卒業生からのサプライズによるお祝いメッセージを放映。

13:25 代表祝辞
今日卒業する6期生への祝辞。

6期生が先輩達のバトンを引き継ぎ、SAIKAIというプラットフォームを存続させたこと、沢山の問題と向き合い、数値を追いかけた先に得られた経験について、
振り返りながら代表として伝えたかったのは、「おめでとう」と心からの「ありがとう」。

そして卒業生に向けた言葉も伝えた。
卒業生に対しては「おかえり」という言葉を軸に、今日ここで再会できたことへの感謝、美しさを伝えた。

13:40 卒業証書
8名の卒業生へ卒業証書を一人ひとり手渡しし、1名のアシスタントの仲間を表彰。
本人の目を見ると、初めて面談した日の事、原体験に触れた日の事、その後共に積み重ねてきた情景が蘇り、胸が熱くなる。

特に、最後のリーダー2名のメッセージは立派だった。Keigoの親孝行の話、Nozomiがもがきながらこの1年乗り越えてきた苦労と達成感の話が会場にいる人の心を動かした。

涙を流している社会人の方も多く、2人のプレゼンテーションにこれまでの成長を感じた。

13:55 エンディング
最後の曲を披露して今回のLIVEが終了。

半年間かけて準備をしてきたLIVEも気が付けば一瞬だった。

アーティストとしての技術面は沢山の課題があるもののそれでも昨年よりはるかに成長した実感がある。

1年ぶりにSAIKAIバンドメンバーと共にこの空間を作りあげることができ、アーティストとしてもこの上ない幸せだ。

15:00 懇親会
再会株式会社の本社の系列であるMidpoint神泉のオフィスをお借りし、卒業生や参加してくれた社会人の方々と懇親の時間を過ごした。

オフィスの様子(イメージ写真を使用)

数年ぶりに再会できた卒業生との会話、卒業生同士が世代を超えて会話している姿を見てこの組織を共に創り上げてくれた一人一人の存在が誇らしかった。

その傍らでSNSの映像公開に向けたインタビュー映像もぶっ通しで続いており、インタビューに協力してくれた方々、運営を担ってくれたメンバーには感謝の気持ちでいっぱいだ。

18:00 解散
気が付けばあっという間の3時間。卒業LIVEと懇親会を無事に終えることができた。

卒業生たちはその後も二次会三次会と楽しんでいたようだが、私は毎日4時起きが続いていたことと翌日もハードな研修が待ち受けていることから帰宅。20時には夢の世界に入っていた。


●2日目 7期生とのキックオフMTG(6期生は振り返り研修)

2日目はお昼から開始。
6期生が卒業した翌日から7期生との1年が始まるのだ。

休む間もなく、7期生と昨日の卒業LIVEについて振り返る。自分の就活を真正面から向き合い導いてくれた6期生の先輩の卒業する姿がどのように見えたのか、そして自分達は1年後、どう在りたいのかを言語化する。その後、この1年間の目標設定をどうしていくべきかについて議論する。

その傍らで6期生は1年の振り返りを、レゴを用いて実施する。

深いご縁をいただいているファシリテーターの橋本さんにご協力していただき、6期生はこの1年の取り組み、当時の心境をレゴで表現した。

レゴを組み立てる際の問いとして「この1年間、苦しかった時の状況」「卒業後、再会する目的」等。

橋本さんを心から尊敬している理由は問いの質がとても高く、深い内省に繋げられることだ。

筆者に対しても「1年の中でもう一度戻れるならばどのシーンか、その際どんな言葉をメンバーに投げるか」という問いをもらい、レゴで表現した。私自身もマネジメントを振り返るキッカケとなり、当時の情景を表現しメンバーに発信した。

「卒業後も、我々は再会する目的が果たしてあるのだろうか」という問いに対して6期生がレゴで表現した内容がまさにSAIKAIのVisionを言語化できている内容ばかりだった。6期生が誇らしかった。

最後に6期生と7期生が輪になり、一言ずつ発言。

7期生の不安気な表情でのアウトプットに対して、堂々とした6期生の対照的な姿。

17:30 別れ

ここで6期生と7期生はお別れ。6期生が7期生一人ひとりお手紙を書いた物をプレゼントしている光景を見て6期生の人間力の高さに感動した。
筆者はその後、7期生と食事を共にし、宿舎に移動しボードゲームで親睦を深めた。

当日は7期生のリーダーを務めるMoneの誕生日、その数日後はHirotoの誕生日ということもあり皆でサプライズをした。

7期生も個性的なメンバーが集まっているので近々noteにて紹介したい。


〇3日目 7期とのMTG→6期生がいる江ノ島へ(卒業旅行兼振り返り会)

10:00
3日目は午前中からお昼過ぎまで7期生と一緒に目標設定について議論。目標を作ることはそう簡単ではない。何度も議論し、具体的な行動計画まで落としていく。

途中で筆者とRyoheiは6期生と合流するため移動。

15:00 江ノ島へ
本社→新宿→江ノ島へと、小田急の特急で向かう。

普段乗らない特急列車を1ヵ月前から予約し1番前の席で景色を楽しみながら、LIVEを振り返る。この1年を振り返るRyoheiとの時間も格別だ。

18:00 6期生と江ノ島で合流、海へ。

卒業旅行兼振り返り会の場所もここぞという場所がある為、筆者は1年ぶりにその場所へ、そして江ノ島の海との再会も果たす。

1年前の心境との変化、達成感等を感じながら6期生との時間を過ごした。

20:00 振り返り会
研修旅行をした8月末以来の振り返り会を全員で実施した。

この半年間、どこで自分のパフォーマンスが上がり、どこで下がったか、何が大変でどこに達成感を覚えたか、そして最後、自分はどのような心境で卒業式の舞台に立つことができたかを皆でシェアした。

一人が発表し、その後全員から労いのメッセージを届け合う。気が付けば一人につき50分近く要した。

一人ひとりの発表自体は10分くらいで終わるのだが、その後自分以外の9名からのメッセージが愛のある言葉ばかりで、当時への感謝の気持ちを届け合っていた。気が付けば日付けが変わっていた。

最後の最後に筆者も半年間の振り返りをした。メンバーに包み隠さず届けた。

メンバーからは様々な感謝の言葉を頂いた。どれもが心に響く言葉ばかりだったが中でも嬉しかったフレーズをここで紹介。

「悔し涙は部活動で何度も流したが、仲間に対して感謝の涙とか、嬉し涙を流した経験は初めて。人生で一番の仲間(宝物)を手に入れることができた」

「SAIKAIというプラットフォームが無ければ私は世間の目を気にし、両親の意見だけを聞いて進路を選んでいた。けれどもSAIKAIに出会い、自分の人生を考えるキッカケをもらえた。そこから自分と向き合うと決めて、日々もがきながらも前進することができた結果、納得のいく進路選択をすることができた。SAIKAIがなかったら今の私はいない」

「その時その時に必要な言葉を届けてくれたからこそ今の自分がいる」

「最終選考で“人生で涙を流した経験”についてプレゼンした時、悔し涙しか流したことがなかった私に「1年後、人生で初めて嬉し涙を流せる1年にしよう」と言ってくれたこと、ずっと悔し涙しか流してこなかった私が卒業式で人生で初めて嬉し涙を流すことができた。今日という日まで見放さず何度も向き合ってくれてありがとうございました。」

沢山の言葉に、ずっと堪えていた涙を私は止めることができなかった。

05:00 振り返り会終了
朝まで語りつくしたのはいつぶりだろうか。
その後少しだけ仮眠。

10:00 2030年の自分へ、仲間へのメッセージ
朝食をとり、タイムカプセルにメッセージを書き込んだ。
2030年の6月21日(私の誕生日)に再会し、タイムカプセルを開こうと、6年後の自分や仲間に、沢山の問いを立てつつ、わちゃわちゃと楽しいひと時を過ごした。

2030年、私は40歳になる。果たして卒業生からどんな問いが書かれているのだろうか。。 考えるだけでワクワクソワソワする。

最後は感謝の気持ちと、卒業生からのプレゼントをいただきその場を後にした。
ということで、とにかく盛りだくさんで慌ただしい3日間だったが、これがSAIKAIの始まりであり終わりである。

振り返ってみると沢山の問題があった1年だったが、問題の数だけ組織は強くなれた。

集客や学業との両立、仲間と向き合うこと、成果を追求すること、など想像以上に過酷な1年だったと思うが、最後に涙を流しSAIKAIというインターンを選んだ決断を正解にしてくれた。

私自身も、人材育成とは何かを言語化し、自分達が目指すゴールや世界観をこの一年でようやく作り上げることができた。

小さな規模であり認知度もなければ未完の組織だ。けれどもSAIKAIにしか創れない世界観がある。

どれだけノウハウを真似されたとしても絶対に真似しきれない世界観がある。苦しい1年だったが、今となっては沢山の問題に、そして共に乗り越えてくれた仲間に心から感謝したい。

最後に、私が人材育成で欠かせないポイントを今回は一つ紹介したい。
それが【ゴールとスタートを明確に定めること】だ。

SAIKAIは3月9日を大切な記念日とし、組織文化にしている。SAIKAIの終わりと始まりが同時に生まれる日である。

卒業する者、新しくスタートする者にとっての大切な日を統一して3月9日としている。その日を時計で言えば針の中心(軸)にすることで、ゴールとスタートが明確になる。そこに合わせて目標設定をすることでPDCAの質が高まる。

その日に卒業する者にとっては1年前、スタートした日を振り返るキッカケになり、これからスタートする者にとっては今日から1年後をイメージする。

また、数年前に卒業したメンバーは数年前にスタートした日、卒業した日を思い返すことで、社会人になった今の自分と比較し振り返る。

その為、年月が経てば経つほど、自身のキャリアに対しての内省の質が格段に高まるのだ。それは私自身もそうだ。4年前に始めた当時の自身の心境、組織の状況を振り返りながら今自分達が前進していることを実感する。

だから私は大切なクライアントの人材育成に入るときは必ず日時も気にかけながら実施する。

その組織が成し遂げたいビジョンミッションバリューに紐づけられる何かを探しながら。それがその会社の創業背景と結びついていれば尚一層良い。

それらを大切に実践し続けた結果、毎年多くの卒業生が再会しに来てくれている。それは私や今日卒業する後輩にだけでなく過去の自分との再会をしに。だから私はこれからも3月9日にこだわっていきたい。

そんなこんなで、3月の卒業LIVEを終えた後の1週間は筆者も心身ともに休養した。明日からは4月。

SAIKAIの学生支援も新たに26卒がスタートしようとしている。
26卒はもっとサービスの在り方も進化させ、SAIKAIだからこそのサービスを創り上げていきたい。

また、SNSにも力を入れていきたい。一歩ずつ前進していきたい。温かく見守っていただけると光栄だ。

1年間のnoteの更新も今日がゴールである。1年前、毎月発信すると決めた自分を褒めてあげたい。

1カ月に1度の頻度は一瞬でやってくるので何度も自分の文章を見返しながら頭に汗をかき更新し続けた。

noteを見て、SAIKAIのことを知ってくれた方も沢山いたという事実が原動力となり、今日という日まで継続することができた。
今後は不定期で更新していくつもりだ。

以上、これがSAIKAIの1年で最も大切な終わりと始まりの物語である。苦しいことや大変なことは長く続くが、楽しいことや感動は一瞬で終わる。そんなことを再確認できた、とにかく美しい3日間だった。

いつの日かこのnoteがキッカケで読者の方とのご縁を繋ぐ何かに繋がりますように。

1年間、最後まで目を通していただきありがとうございました。

6期卒業生と次年度から運営する7期生


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