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アフターヤン、3回目はまだ観ていないけど3回目の投稿。

2022年11月某日

アフターヤン、3回目はまだ観ていません。(観たいw)

ふと思い出して、またメモします。

相変わらず私の個人的妄想解釈ですけど
ネタバレを避けたい方には余計な情報かと思われるのでご留意下さい。

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先日、歩いている時にフト思い出したんです。
昔「ユキエ」という映画を観たなと。
(U-NEXTにあるわ🫢)

#倍賞美津子 が #ユキエ で、
ユキエはアメリカ人と結婚してアメリカで暮らしていて、
そこで痴呆症を患って行く。
その中で懐かしい日本の記憶の景色が、とても朧げで、
その「帰れなさ」「忘れゆく寂しさ」がなんとも切ない映画だった、気がする(記憶が古すぎ…汗)

また、見返したい。
その「懐かしい日本の朧げな記憶」が、
ヤンのデータに入っていた儚げな景色とイメージが重なる。

そして、アフターヤンについて、
私は随分切り刻んだ様に細かいところに引っかかっているなあと。
そんなミクロに入り込むのはオタク的な個人的な楽しみではあるのだけど、
でももっと引いてみてはどうか?
とも考えてみた。
そもそもなんの映画だった?

それで、ヤンのカメラを巻き戻すかのように、
接写していた脳内のレンズを回して引いてみた。
この人達を引いて眺めたら、

この家族は
「アメリカ」だ!!

…こういう時恥ずかしいのって、
「え?今気づいた?そもそもそうじゃん」
とか思われる事だけど、気にしない事にしよう(笑)

この家族、「アメリカ」でしょう?
パパが白人なんだけど、なんだか最近のダディ像はジェイクみたいにちょっと気弱…
「開拓時代のマッチョなパパ」とは様子が違って来た。

ママは黒人。黒人と言っても全員のルーツが奴隷ルーツという事ではないとは言え、差別を受け続けたきた「アメリカ人」。

そしてアジア人はミカ、
英語をネイティブに話し、生まれも育ちもアメリカ人なのだけど、
絶対的に存在が「アジア系」。
そして「子供」という弱い存在で描かれる。

(原住民はユーラシア由来だけどね!)

ミカにとっては、「アジア」も「中国」も
確実に自分のルーツの様ではあっても、
リアルな記憶の無い地。
それはヤンから伝え聞いた言語や文化、景色。
それって、外国系二世、三世以降はきっと多くがそうで、
すごく切なさのある感覚なのではないだろうか?
自分のルーツの記憶が、リアルさの薄い遠い地の景色…。

そして、白人と、黒人、もちろん色んな人種が混在するアメリカだけど、
やっぱり「アジア人」の特殊性は際立っていると思う。
現に、ジェイクもカイラも「アジア」を断片的に、大まかに認知し、消費している。

茶の味の深さを、ジェイクは味わい感じ取ろうとする。
ヤンは茶への「知識」を豊富に持っているが、
味わおうとすると、無機質な音で体内に流れ込む。
ロボットだから…。

頭からつま先まで、ドップリ「私はアジア人以外の何者でもない」という存在に、誰もなれていない。

ミカは、これからの人生をアジア人のルーツを持ったアメリカ人として生きる。
中国語を話し、ヤンと過ごした幼い記憶を懐かしみながら。

アジア人inアメリカ。

黒人が黒人というだけで命の危険に直結し、
数々の非道な出来事、
世界中でBlack Lives Matter の声が大きく上がる、

しかしアジア人が次々に襲われたヘイトクライムに、
全世界が立ち上り、SNSを真っ黒に染めたか?
(真っ黄色に?笑えない…)(ゴダールじゃあるまいし)
(バイデンがBTSを呼んだのは選挙対策に見えたのは私だけ?)

韓国系のコゴナダ監督も少なからず恐怖しただろう。
私は坂本龍一が襲われませんようにと祈った。(NYに知人とかいないので他に思いつかない💦)
音楽家が襲われたドキュメンタリーを観た。
著名か無名かなんて関係ないが。
どこの国にルーツがあるかなんてお構いなし、黄色い人種ならいっしょくただ。

この映画、
ずっとカイラが浮かない顔をしているのが気掛かりだった。
なにかジェイクとの間に倦怠感とか溝があるのかもしれない。

単に仕事や生活、家族を養うことに疲れているのかもしれない。

ミカを養子にして育てることの難しさに悩んでいるのかもしれない。

ヤンがAIロボットであることに、違和感が拭えないのかもしれない。

それに足して、
フォロワーさんの感想を拝見して、
ひとつ「もしかして?」と追加された事がある。

「使用人として購入される」「壊れたら交換される」
これはまるで「奴隷」ではないのか?

黒人がアメリカで辿ってきた過去の再現ではないのか?

アジア人がそうであるように、
白人も黒人も多様なルーツがあり、一括りに出来ないだろう。
でもカイラは「アフリカ系」に見える。

カイラは、ヤンを使用人として購入し、家族のように暮らす。
そこに、幾ばくかの引け目のようなものがある?
ヤンを、あくまでも「ロボット」と線を引き、
壊れてしまって「悲しい」と言う事に距離を置いているカイラ。

ミカはそれを感じ取っている。

多様性家族に愛されて育つミカの
アジアの記憶と孤独はミカが一人で背負って行く?

中国の現在と未来、
アジアの過去と現在とこれから。

#アフターヤン

面白い!

#コゴナダ

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