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「秘密の森の、その向こう」3回目。

2022年10月某日鑑賞

Petite Manan 3回目…

この3回のスケジューリングのせいで、
凄く観たかった映画を何本も諦めました(笑)
推しは推せるうちに推さないと…☺️

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ネリーのこの場面の表情がとても好き。

そうだ今回は好きなシーン箇条書き回にしよう。

(がっつりネタバレ&妄想解釈。ご注意下さい。)

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好きな場面。

・母親が人生最後の時間に眺めていたであろう窓景、
(自分の経験と重なる。最後の日々に母が眺めたであろう窓景は私の知らない土地の風景だった。)

・車で食べるお菓子、
ネリーはシャクシャクと「ジャガリコジャガリコ」みたいな食べ方をする。子供らしい楽しみ。
母の方は大人らしく普通に咀嚼する。
からの、
ミニマリオンはココアを溶かさずにデローンと舐めるのが好き。みんな昔は子供だったのだ。

・雨の中、初めてミニマリオンの家に向かうネリー。
見慣れた裏の門に驚き「ザザーッ」と一旦止まる。
この「ザザーッ」がいかにも日本のアニメっぽい動き。
天然の子役の動きだったか、監督の宮崎駿オマージュか。

・黙々と家の中をチェックするネリーの、
トイレのドアを開け「ピタッ」と止まる。
「そぉっと歩く」その動き。かわいいの極み。

・慣れた様子でココアを準備し、
ミルクを鍋で温めるミニマリオン、
温め過ぎないタイミングで火を止め、丁寧に注ぎ、
コンロに戻す時は丁寧に把手の向きを直す。
既に母のイメージを宿すミニマリオン。
対してネリーは、シリアルにミルクを注がれる前に食べ始めるくらい無頓着。
ネリーにとっては、食事は大人が提供するもの。
ミニマリオンという母親の姿を眺める、ネリーだけが知っている秘密の時間。

・この写真の場面。
自作のお芝居の男の人役の途中。
女性を愛する切ない男の演技から、
ごく自然に素の会話に変わり、
マリオンの将来の夢を知る。
彼女を尊重した一言を発するネリー。
登場人物の誰よりも包容力を持つ子。

・このお芝居の設定。
伯爵とか出てきてクラシカルな歴史ものかと思いきや
事件の被害者は大きなコーラの工場を経営する富豪。
コーラ(笑)

・お芝居の筋書きを相談する二人の後ろ姿の愛らしさ。

・青を選ぶネリー。どこか男の子のような。パパの髭剃りを夢中で手伝う。おままごとをする少女のように。
どこかフェミニンなミニマリオン、キャッキャ笑うのが愛らしい。

・秘密を共有した2人、
ミニマリオンは夫となる男の雰囲気を体感する。
ネリーの母である自分を感じるミニマリオン、
その晩から朝にかけて、ネリーの母として生きる少女。

・マリオンの大事な話を記憶していない夫としてのパパ。
その本質を体感しているネリー。
父に「もっと大事な」思い出を聞かせるようにせがむが
父はネリーを「子供」としか見ていない。
ネリーには物足りない返事を聞かせる父。
ママは帰ってくるだろうか。

・ネリーもミニマリオンも、父であり夫である男を包むように説得し、自由な夜を手にする。

・夢のような夜を過ごし、
バースデーソングは大人マリオンとミニマリオンの数だけ歌う。
朝、「もう少し一緒にいられる」
(3回目鑑賞はここで涙が…)
(毎回泣きポイントが違う…)

この友情にはタイムリミットがある。

・ボートを漕ぐ二人。交代で。
がんばる1人と息をつく1人。
共同で進める船。共犯者。戦友。
ボートを漕ぐのは楽じゃない。厳しい顔つき。
一緒にいられるのはあと少し。
その時までの貴重な時間。
始まりがあり、終わりがある。

ラストの母と娘、
その答えはエンドロールにある。

輪唱。輪廻のように。

母と娘。
回答も考察もいらない。
隣に並んで座る2人の女性。
連帯。

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