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#9 生かされている

こんにちは。sacaikumiです。

この「考える」マガジンは、私が関心を持ったトピックを幅広いテーマで自由に書いていく予定で作りました。今回は、台風19号の上陸の予報を見て、人生で初めて"避難"したお話です。

私は荒川からそう遠くないマンションの一階に住んでいます。予報では氾濫の可能性は五分五分といったところで、もし氾濫したら、私の部屋は丸っと水の中に沈む高さまで水が押し寄せるということが報道されていました。

結構ギリギリまで近所の友人と悩んで、夜遅くに避難することに決めました。

取り敢えず最低限の荷物を急いでまとめて自分の部屋を見渡したときに、私はこんなに沢山の手放せるモノに囲まれて生活してきたんだなと、ぼんやり考えてしまいました。本当に手放せないものは、小さなスーツケースに収まる程度。

避難先である友達の家では低気圧で突然眠気に襲われることと、非日常的なニュースに脳が馬鹿になって高揚感と食欲が湧くこととを繰り返していました。最近は全然食べなくなったカップラーメンとか食べちゃった。

身体も心も動揺していたみたいで、2日ぶりに家に帰ったら物凄く沢山涙が出てきました。普段全然感情の波風立たないのにな。

幸いにも近所の川は氾濫することなく持ちこたえてくれて、出たままの部屋に帰ってくることが出来たので本当にラッキーでした。

実際に被害に遭われた方、命を落とした方が沢山居る中、私自身には何も起きなかったという事実に感謝の気持ちが自然と湧きました。

そして、感謝の時に使う「有難う」という言葉が、有ることが難しいという熟語、つまり当たり前では無いという意味から成り立っている日本語の思想が好きです。

私は特定の神様を信じているわけではないけど、こんな時、祖先なのか神様なのか見えない何かしらの力なのかに守ってもらったような気持ちになって、感謝したいと思う宗教観を持ち合わせています。「神社に行っても神様に守られない人、行かなくても守られる人。」という本によると、こういう考え方は神道に則った価値観なんだとか。思想も文化によって形成されています。

もっと言うと、意思を持って生きているというより生かされているという感覚を持っているけど、それは私個人の価値観なのかな。

被害に遭われた方々が少しでも早く当たり前の日常に戻れるように願っています。

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