見出し画像

デート商法とやらに乗っかって本気でデートしようとした話(前編)

ホンマに美人と付き合いたい

おそらくですが、他人よりも人一倍そんな気持ちが強いのが僕です。おはようございます、こんにちわ。こんばんわ。お疲れ様です。



突然ですが、僕は美人が苦手である。

大好きでありながら苦手なのは単純に「慣れていないから」の一文で終わってしまうのだけれども、そもそも自らを卑下しがちな僕としては住んでる世界が完全に違うと思っている。


彼女たちは愚民どもの住む城下町を見下ろしながら淹れたてのダージリンティーなどを飲み「セバスチャン、アマゾンでポップコーンメーカー買っといて」と使用人に伝えるような生活なのだろうけれども、僕は下水道のトンネル内で先輩の領地を間借り。使用済みの家電を盗電して使用する生活のような身分だと思っているので、そんな僕に対して相手をしれくれるなんて「こ、これは現代版のやまとなでしこ・・・?」と思わず夢見がちなシンデレラ状態に陥ってしまう。


※なお、僕なら東十条さん(東幹久)についていく。





出会いは突然に


ある日、僕はふとしたことで携帯を壊してしまい仕事終わりに代々木駅にある携帯修理専門店に足を運んだ。代々木なんて名前は聞くけれども、田舎者の僕にとっては未開の地。駅前に富士そばがあることにココロが躍った


んでショップに携帯を持ち込み、「修理に数時間はかかる」ということだったので駅前を散策することに。初代々木!どこに行こうかな!とワクワクするのも束の間、交差点に差し掛かると


美女がいる


美女がいる。頭の中がこの一文で埋め尽くされ、あっという間にフリーズしてしまった。それもなかなかの上玉ですよお代官様、フェッフェッフェ・・・。


ーーーいや美女がいるんやけど、バインダーを抱えているあたりどうやら街頭アンケートを駅前で展開しているようだった。なのに、「え?そんなクオリティMAXな美女こんな泥臭いことすんの?」ってなるほどの美女。シンプル1500シリーズ、THE美女



もし街頭アンケートなのであれば喜んでされたいけど、さっきスタミナ丼的なの食べてしまったし仕事終わりでそのまま来たから汗ばんでいる。このまま絡みに行くのはメンタル的に厳しい。「この戦、馳せ参じるわけにはいかん・・・撤退じゃ」と心の中の劉備が僕に警鐘を鳴らす。



「そもそもあんな美女、拝めるだけでもありがたいんだよなぁ。ゆっくり通過していってしまおう」と簡易的な作戦会議を心の中の劉備と終えた僕はそのまま交差点を進み街の中へ消えようとしたら、わざわざ距離をとっていたのにもかかわらずその美女とエンカウントした。


「え?もしかしてポケモントレーナーでした?」なんて茶目っ気ある思考は当時は浮かばず、ただ視線があっただけで近寄ってきたこの美女に「あ、ああああアワワ」と泡を吹いていた。



それは冬の寒さを耐え忍んだ、新緑の息吹


僕は何を言っているのかわからないが、舞台はまだ寒さも厳しい2月上旬の代々木。冷たい風が肌をなぞるくせして、その内側は今にも溶けだしそうなほどに熱を帯びていくのを感じていた。


「ごめんなさいお止めしちゃって・・・。今お忙しいですか??」


先ほどまで富士そばの前で「あー、このなんとも言えないニオイ。富士そばだよなぁ」と言っていた偏差値4くらいの僕の鼻腔を、どこの花畑で同じ匂いに遭遇できるのかわからないくらいいい香りが突き抜ける。突き抜けた先にあるであろう前頭葉を「コンコン」と優しくノックしてきたそれは、間違いなく春の訪れであった。は?


「い、いえ。だだだ大丈夫です。」


何が大丈夫なのかわからないが、舞台はまだ寒さも厳しい2月上旬の代々木。突然やってきた春を受け入れられず「いや、まだこのコート着るんで」と冬を生き抜く宣言のような回答をした僕はそのまま逃げるように街へと去っていってしまった。


危ない。あのままあと数秒見つめていたら心臓売っていたかもしれん。というかなんで美女って人の顔ああやってマジマジと見つめてくるんだろうね。武器として認識してるんだろうな、そんなん銃刀法違反じゃん。ずっとその銃刀コチラに向けといてください



ひと息つくと、そこには


そして逃げ出して周りを確認してみると、駅回りにはアンケートをとろうとしている美女たちがうじゃうじゃうじゃうじゃいた。うじゃ


そしてどれもみんなレベルが高い。レベチな美女たち。僕のレベルが足りな過ぎて、もう不眠不休でコラッタ狩りでレベルを上げるしか策は無い。



ただ、そこは2chねらーな僕。なんかのまとめスレで「デート商法についていったら大変なことになった」というスレを急に思い出したのであった。グッジョブ


内容としては「田舎者である俺が都会の美女に騙され、あれよあれよとついていったらなんか買わされそうになった」みたいなやつ。


んで、さっきとは違う美女の元に近寄り頑張って話を伺うと「結婚相手に送るアクセサリーに興味ありませんか?」的な内容だった(気がする。もう昔の話だ、許せ




名探偵タイムがはじまる


近くの喫茶店に入り(嘘です、駅の高架下に寄っかかりました)

早速ネットの海で見かけたスレを探し出し、その情報をまとめるとやはり駅前の美女軍団はどう考えてもデート商法で間違いないという結論に出る。


ちらっと見せてもらったアンケート内容も何故か「住所欄」「電話番号欄」「名前」とアンケートなのにガッツリ個人情報を抜こうとしている姿が見て取れて、逆に気持ちよかった。コイツラは黒だ、黒なのだ。




とすると、あの美女たちは都会に出てきたイモい田舎者たちを捕まえてなんやらかんやらして高額な商品を買わせることを目的としている業者たちだ。相手なんて誰でもイイ。ひっかかってくれれば誰でもイイのだ。あの美女たちは業者なのだ、それを目的としているのだ。






ここで利害が一致することに気づく


彼女らは商品を買ってくれれば誰でもイイ。



僕は「美女とお話できればなんでもイイ


散らばっていたピースが急速に組み立てられていく。見知らぬ土地で未開の土地。舞台はまだ寒さも厳しい2月上旬の代々木。冷たい風が肌をなぞるくせして、その内側は今にも溶けだしそうなほどに熱を帯びていくのを感じていた。



これ、利用しない手はなくない?


こうして、美女にかまってもらえる事の無い寂しい男こと僕は、お互いの立場を利用した合法的なデートをしようと計を打ち立てたのであった。この時の僕は恐らく諸葛孔明よりも風を読めた。この状態の僕なら軍師として三国をあっさり統一していたかもしれない。


そして喫茶店を飛び出ると(嘘です、高架沿いを歩いてました)

イメージトレーニングでメンタル強化、一番最初に絡んでくれた美女がこの街で一番かわいい業者美女だったのでこの美女となんとかデートをするために作戦を決行したのであったーーー。


続きを読みたい方は・・・わかるよな・・・??

この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,537件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?