神の存在証明
以前、ある方の言葉で仰け反りました。
マジか( ̄▽ ̄;)
「私は無神論者です」
え。なんだって。おかしなことを言うなぁ。この人、どうしてこうなったんだろう。
あはは~スビバセン。
いやホント、そう思っちゃったんです。
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30年、塾の講師やってます。結構、質問されました。先生、神さまっているの?
おやまぁ。なんてことだ。最近の親は、そういうことを教えない。学校でも──
戸惑いました
新卒から5年ほど、経営コンサルの会社に勤めて営業でした。教育業界が、どんな様子であるのかよくわかりません。
どう説明したらいい。あれこれ考えちゃいました。流石に慣れてきますね。
昨日も訊かれました。帰国子女の高校生で、滞在先のご家庭が、熱心なキリスト教徒だったそうです。影響を受けたのでしょうか。
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―あのさ。今キミ、消しゴムを使ったよね。もしも消しゴムを忘れたら、消しゴムがないって言えるでしょ。当たり前のことさ。
―消しゴムは人間が作ったものだし、消しゴムがどんなものであるか、きちんと説明できるから、消しゴムがないって言えるわけ。
―だとすればね。神はいないって言い切れる人は、神がどんなものであるか知ってることになっちゃう。そうでしょ。
―消しゴムを見たことがなくて、消しゴムはどんなものであるか知らない人だと、消しゴムがないって言えないもん。そうだよね。
―神がどんなものかわかっているなら、神はいるってことになるじゃん。なのに、神なんていないと言ったら矛盾してるね。
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これはまぁ、小学生でもわかってくれます。神はいないという主張が、論理的に破綻していると理解できる。
昨日の高校生には、古文を教えてます。ですから、物語の説明を続けました。
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―大学入試の古文単語は【もの】と【こと】を区別するよね。覚えているかな。
―そうそう。【こと】は説明できる事件や言葉を表して【もの】は説明できない超自然現象だ。つまり【もの】って神のことさ。
―竹取物語から、私たちの祖先は【もの】を【語って】きたわけ。どうして語るかと言えば、よくわからないからだよ。
―消しゴムのことを語るってヘンだね。見ればわかる。消しゴムって何。ほらコレって。でも、神はわからないんだよ。
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昨日は、ここで説明を止めました。
なぜかと言えば、彼女の質問は逃避行動だからです。受験の不安から逃げるため、神とは何かを尋ねて、私を試している。
無意識です。悪気はありません。疑問を解消できる先生で在ってほしいのです。不安を乗り超えていく支えにしたいから。
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納得したようでした。腑に落ちるという心理でしょうか。表情は緩む。一瞬、目を閉じてから頷く。雰囲気が解れました。
その後は、よく集中できたのです。
神がいるかいないか。誰もわからない。答えはなくてよい。ならば、安心して目の前へ意識を向けよう。そんな心境かもしれません。
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ここではもう少し、続けましょうか。
―【神】って漢字は、分解すれば【示す】と【申す】でしょ。例えば、雨が降るわけね。天が示す。傘を差す。人が申すわけ。
―つまりね、自然に起こる現象すべて【神】なんだよ。雨が降って傘も差さず濡れたら、風邪を引くでしょ。この風邪も【神】なの。
―だからさ。日本の神って八百万いる。やおよろずって読む。山に行けば山が神。海へ行けば海も神。世の中の全て【神】なのさ。
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