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公立学校の世界へようこそ

2.小学校教師編

②労働時間について

このコラムでは、「労働時間」についてお話します。

まず、私自身ですが、一年目が一番、労働時間が長かったです。朝7時前に家を出て、帰ってくるのが、だいたい21時以降みたいな生活でした。

仕事を早く覚えたかったし、最初なのでどうしても仕事に手間取ってしまい、時間がかかりました。そして、そもそもやりたくてやっていた仕事なので、そんなに苦ではなかったということもありました。

何と言いますか、仕事至上主義みたいな感じでした。

そして、この傾向は、私だけでなく、若い世代、特に20代の同僚に見られました。なので、若手が夜遅くまで職員室に残って仕事をしているといった感じが多かったように思います。

確かに、仕事に圧倒されてしまって大変で…というパターンもなきにしもあらずですが、少なくとも、自分の職場では、ただただしんどいというよりは、忙しいながらも、楽しく仕事をしている同僚が多かったように思います。

ただそうは言っても、私の周りで一定数、病休の方がおられたので、民間企業と比較するすべはないのですが、少なくとも精神的にしんどい仕事であるのは間違いないかなぁと思います。

後、よく質問されたり、誤解を受けたりすることがあるので、先にお伝えしておくと、給食の時間はあくまで給食指導の時間であり、労働時間です。

ですので、この点は、小学校教師ならではと言いますか、特殊な部分になると思うのですが、朝から夕方まで休憩時間が実質なくて、子どもたちを下校させた後に休憩時間を設けている先生方は少なくないように思います。

ただそうは言っても、現実問題として、多くの先生は子どもたちを下校させた後は、会議だったり、事務仕事だったり、教材研究だったりがあって、休憩時間通りに休んでいる先生はほぼいないと思います。

なので実際は、学校にいる間は、ほぼ休みなく突っ走って仕事を終える方が多いのではないのでしょうか。

この点、とても問題ということで、随分と前から議論されている点なのですが、なかなか改善される見込みがありません。

例えば、給食のときや長い時間の休み時間のときだけ、地域の方に来てもらって、あるいは、その時間専用のスタッフに来てもらって、その間、先生方の休憩時間を設けるなどの案などが少しずつ出てきてはいるのですが、もしそのときに子どもに何かがあった場合、どうするのかといった観点からなかなか議論が前に進まないのが現状です。

どの分野でもそうだと思うのですが、教育現場は常に人手不足で、人員を補わない限り、なかなか改善は難しいように感じました。

後、教師として本分は「教科指導」で、そのために教材研究は欠かせないのですが、そこになかなか時間が割けないのが現実です。

なので、家に教科書などを持ち帰って、寝る前や朝方に授業内容や授業展開などを考えている先生方が一定数おられたと思います。

さらに、小学校では土日にクラブ活動がないので、その点は中学校高校と比べると労働形態的には恵まれているのかと思いますが、積み残した仕事をしに職員室に来られる先生が若手を中心におられました。

特に、成績処理で忙しくなる時期はその傾向が顕著でした。

逆に、夏休みや冬休みなどは、比較的ゆったりとしているので、ゆっくり有給休暇で休まれる方や積極的に研修を受けに行く方などおられました。

ここで、この点も誤解を受けやすいところなので一言申し上げますと、子どもたちが学校に来ていない長期休業中も、教職員にとっては勤務日です。

なので、当たり前ですが、休むときは有給休暇の申請が必要です。

ただ、学期中よりも有給は消化しやすいと思います。

私自身は、年度によってバラバラで、結婚当初は新婚旅行を夏休みの間に行きましたし、逆に、特別支援教諭の免許をとるために大学に通い詰めた年もありました。

ただ、子どもたちが学校に来ていない時の方がじっくりと仕事ができるので、精神的にはゆったりとして仕事ができていたように感じます。

どうしても、子どもたちがいると突発的なことが起こる可能性が高かったので…。

でも、労働時間が長くてもやりがいのある仕事でした。

それでは、本日はこの辺で👋

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