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漫画の感想

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2023年6月の記事一覧

女性向けの恋愛モノと男向けの恋愛モノは文脈がまったく違う。むしろ男向けのバトル漫画と女性向けの恋愛モノのほうが内実は近い。

女性向けの恋愛モノと男向けの恋愛モノは文脈がまったく違う。むしろ男向けのバトル漫画と女性向けの恋愛モノのほうが内実は近い。

*主語デカい話なので、苦手な人はこの時点でブラウザバックしてください。

◆前段:少年(青年)漫画のバトルと少女漫画の恋愛は文脈がほぼ重なる。

ということを以前↑の記事で書いた。
 平たく説明すると、「互角の力量を持つ人間がお互いを理解するために一対一で対峙して、相手を理解しようとする試みを通して己を理解する。その道筋では、それがバトル(対立)であるか恋愛であるかは社会(他者)による区別に過ぎず

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「推しの子」第121話を読んで「自分はこの作品を見誤っていたのでは」と思った。

「推しの子」第121話を読んで「自分はこの作品を見誤っていたのでは」と思った。

*タイトル通り、「推しの子」の第121話のネタバレが含まれます。未読のかたはご注意下さい。
*第121話までの考えです。

 第121話を読んで、「推しの子」という話全体をもう一度見直したのでそのメモ。

◆きっかけは、第121話の内容に対して浮かんだ疑問。

 第121話はメタ視点のキャラとルビィの視点が重なっている&その視点を相対化する視点が出てこないので「これが物語的に現段階の妥当な見方」と

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【鬼滅の刃】アニメの伊黒が蜜璃に靴下をあげるシーンについてちょっと語りたい。

【鬼滅の刃】アニメの伊黒が蜜璃に靴下をあげるシーンについてちょっと語りたい。

*原作のネタバレが含まれています。未読のかたは注意してください。

 完結してから見ようと思ったのだが、Twitterで靴下シーンがあがっているのを見て我慢できずに見てしまった。
 甘露寺さんの戦闘シーン、臨場感があって素晴らしかった。漫画ももちろんいいが、動くとさらにいい。
 あと甘露寺さんの背景が原作からかなり書き込まれていてよかった。
 鏡の前で髪の毛を黒くするシーンの悲しそうな顔にグッとき

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「アンチマン」の正直な感想を、せっかくなので残しておきたい。

「アンチマン」の正直な感想を、せっかくなので残しておきたい。

 何を書いても角が立ちそうなので触れなかったけれど、せっかくだし自分の感想を残しておこうと思った。

 この作品は、当たり前のことを書いているように思えたので正直なことを言えばそこまで何か思わなかった。
 これが実話なら色々思うことはあるが、創作は自分にとって面白いか面白くないかが全てなのでそういう感想になる。

「アンチマン」は、ある程度意図して主人公の溝口の言動に読み手が反発や忌避の感情を持つ

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