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漫画の感想

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2023年3月の記事一覧

恋愛モノの少女漫画の「強引な相手役」がなぜ苦手なのかを考えた。

恋愛モノの少女漫画の「強引な相手役」がなぜ苦手なのかを考えた。

諸事情あって、自分の好みと合わないと初めからわかっている映画を見ることになり見てきた。
映画が悪いわけではない。単に一から十まで好みが合わないだけだ。
「つまらない」「興味がわかない」ではなく、余りに好みに相反する内容すぎて苦行のようだった。
自分の好みと真反対の恋愛モノを見ることがこれほどキツイとは思わなかった。

「恋愛要素の好みが合わない」以外のストーリーの作りなどは、それほど悪いとは思わな

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「あんたが背負わなきゃいけなかった憎しみを全部押し付けたから、あいつは獣になったんだ」←いや、それはそうなんだが…。結末が凄く不安だ。

「あんたが背負わなきゃいけなかった憎しみを全部押し付けたから、あいつは獣になったんだ」←いや、それはそうなんだが…。結末が凄く不安だ。

*この記事には「君が獣になる前に」7巻までのネタバレが含まれます。未読のかたはご注意下さい。

カンナのこのセリフは、この話がどういう話かということを過不足なく説明している。
自分も「君が獣になる前に」はこういう話だと思う。

なぜ、琴音は666人の死傷者を出す無差別テロを起こしたのか。
それくらい神崎が「世界の理不尽さ」に強烈な怒りと憎しみを抱いているからだ。
自分のことを「両親が殺されても無力

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創作を読んで「not for me」で済ませられるのは、興味も感情もまったく動かなかった時だけだ。

創作を読んで「not for me」で済ませられるのは、興味も感情もまったく動かなかった時だけだ。

これを読んだ時に、すぐに二年くらい前にバズった「普通の人でいいのに」を思い出した。
自分の中でこの二作はまったく同じことを書いている。

この話は「才能(がある島田)」に選ばれることによって「落ち着く(自己確立)」。そして「才能」から見放され自己を見失いそうになった後、「相原(大学)に選ばれることによって」再度自己確立する。

「他者から『価値がある』と認めてもらうことによって自己確立する」
「判

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【エネアド(ENNEAD)感想】S2第31話まで。「ホルス、お前のそういうところが見たかったんだよ」

【エネアド(ENNEAD)感想】S2第31話まで。「ホルス、お前のそういうところが見たかったんだよ」

*ネタバレあり。注意

シーズン1の時点では、「母親思い、叔父様大好きな寡黙で真面目な性格」という印象だったホルスだが、どんどん「親父並みにヤバい奴」という本性が出てきた。
お前のそういうところが見たかったんだよ、ホルス。

髭との戦いが無茶苦茶恰好良かった。
セトとの三本勝負の時は、相手がセトだから「殺すモード」にならなかっただけで、殺る時は殺る男だった。

セトがいなくなった途端これだ。オンオ

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