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こんな病院に行くな。爪水虫診療の実態とは?【健康リテラシー】

はい!汗かき薬剤師saitorioと申します(*'ω'*)!

今回は、「不要な医療から身を守れ」について『こんな病院に行くな。爪水虫診療の実態とは?』のテーマで記事作成していきます。

この記事で得られること

☑爪白癬
☑確定診断の重要性
☑どこの病院に行けば良いのか分かる。

医療を受ける者は、受ける医療が適切なものでなければならない。」これは、不当な医療から自分の身を守るために必要なことです。

しかし、適切な診察をせず治療に及ぶ行為は、残念ながら見られることがあます。

そこで今回は、爪白癬いわゆる爪水虫の診察時の真菌検査の実態について見ていくことで、不要・不当な医療から自分で自分の身を守る知識武装していきましょう!!

爪白癬

爪白癬は日常診療でよく遭遇する爪疾患であり、爪に水虫が発生した状態のことを意味します。爪水虫になってしまうと、爪が濁り厚くなる。

最終的には、爪が剥がれてしまい歩行困難になり生活の質(QOL)の低下が懸念されている。

じゃあ、どれくらいの人が爪水虫に罹っているのか?全国的な疫学調査によれば、わが国の爪白癬罹患者は1,100万人(人口の 9 %)と推計されています。

爪白癬に類似する爪疾患は多くいためその診断には、真菌学的検査によって病変部に真菌が存在することの確認が必須です。

しかし、皮膚科医の皮膚真菌症診断における真菌学的検査の実施率は80%程という報告もあり、視診のみで診断している場合もあります。

❑Point
爪白癬の診断における真菌学的検査の実施率は、80%で視診のみの病院もある。


確定診断

あなたのご病気は、どのようにして診断されたのか?爪白癬だけでなくて、治療開始前の確定診断が自分の健康を守る非常に重要です。

近年、爪白癬の治療薬である『エフィナコナゾール爪外用薬』などの爪に塗る塗り薬が発売され、新しい経口抗真菌薬の開発も進んでいます。

しかし、どんなに画期的な治療薬が開発されても、診断が誤っていればどんなに効果的な薬剤であっても治療効果を得られないことは理解できます。

また、これらの新薬は高価であり、視診や検査をせずに確定診断する行為は誤診に基づく投与として大きな損失と重要性がますます増している。

❑Point
✅検査無しの確定診断は、論外。誤診であれば、不要な薬剤投与による副作用リスクと薬剤費を負担することもある。


真菌検査の実態

では、爪白癬の確定診断に必要な真菌検査の実態はどうなんでしょうか?

爪白癬の診断における検査の実施率は、皮膚科医では20床未満の施設で94%,20床以上の施設で97%と高かったが、一般内科医では20床未満の施設で56%,20床以上の施設で71%,整形外科医では20床未満の施設で51%,20床以上の施設で67%と検査未実施が一定割合あった。

診断に必要な検査としては、直接鏡検真菌培養があります。

爪白癬の場合は、原則として爪切りで爪甲剝離部位や爪の先端部を除去し、できるだけ健常の爪に近い病変の深部を検査材料とします。

したがって検体採取を行う者は、爪白癬の病態を十分に理解していなくてはならない。さらに、実際に検体を採取する際には混濁のない部位近くまで爪甲を削り込む必要があり、侵襲が大きい場合、医師による実施が望ましいです。

しかし、現状は「皮膚科」「その他の科」での検査実施の際の検体採取は異なる。皮膚科では医師自身による検体採取がほとんどですが、一般内科医と整形外科医共に40%程度の症例で看護師や臨床検査技師が検体採取を行っています。

更に付け加えると、爪白癬では、形態が非典型的な菌要素も多く、顕微鏡
検査を熟知した皮膚科医
もしくは十分なトレーニングを積んだ臨床検査技師による実施が望ましいとされている。

つまり、皮膚科以外では、真菌学的検査で病変部の真菌の存在を確認せず医薬品の処方がなされている状況だったことが分かりました。

したがって、視診のみで診断した場合、不要な薬剤投与による副作用リスクと薬剤費を負担している患者も少なくないと思います。

論文中のデータより計算すると足・爪白癬患者の約 6 割が皮膚科を受診し、 4 割の患者が皮膚科以外で治療を受けています

今回の調査で明らかになった検査の実施状況を踏まえると、不確実な診断の下、不適切な治療が行われている患者も少なくないでしょう。

❑Point
爪白癬の診断における検査の実施率は、皮膚科医で高くその他の科では低い結果となった。つまり、治療を受けなく良い人も不要な薬剤投与をされている可能性がある。


検査しない理由

検査を行わない患者がいる理由では「視診で診断できる」といった回答が大多数でした。

しかし、前述のように皮膚科医でも視診のみで診断を行うと、30%程度は誤った判断をするという研究結果もあるため、決して視診のみで診断するべきでないことを覚えておいて欲しい

皮膚真菌症診断・治療ガイドラインでも「病変部に真菌が存在することを証明しない限り確定診断を下すことはできない」と真菌検査の必要性を強調している。

また、「検査設備がない」「検査経験がない/検査方法を知らない」といっ
た理由も多かったが、病院側の対応としては検査ができない施設では皮膚科医への紹介などを通じた確実な診断が望ましいです。

皮膚科医師も含め、「検査に時間がかかる」との理由があげられているが、時間がかかるからと言って不確実な診断をしてよいという理由にはならないです。

もし、これから病院に受診する機会があったり、受けている医療について疑問点があるなら『セカンドオピニオン』という制度もあるので是非活用して欲しい。

❑Point
爪白癬の診断には、ガイドラインでも検査の重要性が記載されている。満足に医療が受けられない場合は、主治医を変えても問題ありません。
❑補足
セカンドオピニオンとは、患者さんが納得のいく治療法を選択することができるように、治療の進行状況、次の段階の治療選択などについて、現在診療を受けている担当医とは別に、違う医療機関の医師に「第2の意見」を求めることです。


まとめ

爪白癬の診断における真菌学的検査の実施率は、80%で視診のみの病院もある。

✅検査無しの確定診断は、論外。誤診であれば、不要な薬剤投与による副作用リスクと薬剤費を負担することもある。

爪白癬の診断における検査の実施率は、皮膚科医で高くその他の科では低い結果となった。つまり、治療を受けなく良い人も不要な薬剤投与をされている可能性がある。

爪白癬の診断には、ガイドラインでも検査の重要性が記載されている。満足に医療が受けられない場合は、主治医を変えても問題ありません。

でした(*'▽')

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