2022/01/28(金)

1日を寝て過ごす。

熱は続いているものの、体調はかなりよくなった。

彼女はピンピンしている。なぜか家の中でもエスキモーみたいな帽子をかぶっていて、あったかそうなんだけど、見ているとここはアラスカかとも思う。

夜ご飯は彼女がスープを作ってくれた。

「具材は小さく切るの。小さく。」

と、いつも言う彼女だが、確かに小さなお野菜たちが無数に入っていた。とても優しい味がした。僕は彼女の手料理をあまり食べたことがない(彼女は必要性に駆られて自炊をしていたが、自分で作ったものを美味しいとか誰かに食べさせたいとか全く思わないらしい。そして今は主夫としてほぼ毎日僕が作っているからというのもある)。

「ねぇ、本当に美味しいよ。本当に。」

と、言うと、

「そう?あなた、私が何も作れないと思っていたでしょ?」

決して思っていない、決して。愛しい君よ、なぜそんなにドライなんだい。

夕方、彼女のお母さんが布団やら食料やらを持って来てくれた。こういう時、近くに家族がいるというのは本当に助かる。大雑把に、経済発展と家族形成、社会構造とキャリアイメージなんかに思いを馳せた。

誰のせいでもない、誰のせいでも。

でも僕は陽性になって、とても申し訳ない気持ちになった。僕だけが苦しむのではない、こうして周りの人たちを動かしてしまうことに対して。

知っている。こういう時は、「ありがとう」と素直に伝え、そして「とんでもないよ、お互い様」と気持ちよく応えるのがあって然るべきなのだろう。僕が前いた国はそういう構造がまだ社会の基盤だった。

誰のせいでもない、誰のせいでも。

愛とか憐れみとかが社会を動かしているんだ、みたいなことをトルストイが『復活』の中で書いていた。

そういうことを、僕はもっと感じて、そして配っていかなきゃいけない。

そのために、今日もしっかり休もう。

・・・

今日も夜が来ました。

Good night.

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