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2022年の東北ツーリングを振り返る②

これは、2022年8月17日~21日にかけて行ってきた東北ツーリングのレポートです(連載企画の第2回)。①はこちら

計画・準備編

旅の日程は、2022年8月17日〜21日。世の中のお盆休みシーズンとは若干ピークをずらして、4泊5日の休暇を確保しました。

ほとんどの社会人にとって、こんな長い休暇を取れるのは「盆と正月」の2回のみといっていいでしょう。もちろん僕にとっても非常に貴重な機会であり、日程だけでも十分に「非日常」の世界です。


しかし…。「それだけ」ではつまらないと思いました。

なんたって今回の旅へのきっかけは「青春時代を思い出すような旅がしたい」という衝動です。普通のロングツーリングとは違う、特別感のあるものにしたいのです。

そこで今回の旅は「全泊キャンプ」で行くことにしました。しかも「できるだけ格安(できれば無料)で利用できるところ」を探そうと。


もともとキャンプも好きで道具を持っているというのもあるのですが、青春時代の旅はとにかく「安く泊まる」ことが必須条件でした。であるならば、今回の旅もそうすべきだと思ったのです。

もちろん、旅費が安くなればお財布に優しいのは事実ですし「今回はとことん宿代の削減にこだわってみよう」と思い、計画を立ててみたわけです。

そして、具体的な計画は以下のようになりました。

■1泊目
8月17日 神奈川県→宮城県大衡村
達居森と湖畔自然公園キャンプ場(利用料:無料)

■2泊目
8月18日 宮城県大衡村→岩手県八幡平市
岩手山焼走り国際交流村(利用料:500円)

■3泊目
8月19日 岩手県八幡平市→秋田県仙北市
田沢湖キャンプ場(利用料:900円)

■4泊目
8月20日 秋田県仙北市→福島県二本松市
あだたら高原野営場(利用用:無料)

赤い四角が出発地、数字が宿泊地とその順番です
(地理院地図Vectorのデータを元に作成)

4泊5日の宿泊費総計が1,400円という、我ながらすばらしいコストパフォーマンス。

まぁ東北までの往復には高速道路を使うので、旅費全体で考えれば学生時代の旅よりもずっと高額ですが、とはいえ宿泊費をここまでカットできたのは旅費を抑えるうえでかなり大きいといえます。

そして何より、キャンプ泊はきっと、旅を特別なものにするスパイスになってくれることでしょう。


旅の計画がまとまったら、次は装備です。

先ほども書いたとおり、キャンプ道具などは持っていたので何かを追加購入する必要はなかったのですが、心配なのは「長距離走行の準備」でした。

僕の愛車はヤマハのSR400というバイクで、エンジンは400cc空冷単気筒。単気筒ならではの鼓動感(悪く言えば振動)があるバイクなので、決して「高速道路が得意」とは言えません。

愛車SR400のエンジン。細かいヒダヒダはエンジン冷却のためのもので、空冷という方式です。シリンダーが一つ、ピストンが一つ、エンジンとしてはもっともシンプルな構造ですが、それなりに振動があるので「高速道路が得意です!」とは言えません…

かつて300kmくらいの高速走行をしたことはあるのですが、そのときはかなりキツかったことを覚えています。何時間もアクセルを開け続けている影響で右腕~右肩のあたりはガチガチに凝りますし、走行風を全身に浴び続けるのも地味にキツい。エンジンの振動も、長時間となると相当疲労に結びついているという感覚がありました。

今回の計画では、初日(神奈川県→宮城県)は450kmくらい走る予定です。「これは何かしら対策しておかないとヤバい」と思い、たまたまヘルメットやブーツがもう買い替え時期に来ていたこともあって、装備品に関してはこの機会にいろいろと揃えました。

以下にそれらのアイテムを紹介していきます。

ヘルメットは、ずっと前から欲しかったSHOEIのグラムスター。フルフェイスなのに非常に軽く、長距離走行時の疲労度はかなり軽減されるはず。クラシックなデザインもSRにピッタリ
ライディングブーツも、ずっと前から欲しかったガエルネのNo.145を思い切って購入。「いいブーツだけど新品はガチガチに堅い」というのを知っていたので、旅に出る1ヵ月くらい前に購入して慣らしていました
高速道路を長時間巡航するときに便利なアイテム、「スロットルアシスト」。これをアクセルグリップに装着すると、グリップを握らなくても「掌底のあたりで下に押す」ことでアクセルを開けることができます。何時間も走り続けるときはこれがけっこう疲労軽減につながります
これがなければ始まらない、ツーリングマップル東北版。東北版の実走調査を担当しているのは「鉄人カソリ」こと賀曽利 隆(かそり たかし)氏で、地図を見ていると賀曽利さんの「東北への思い」が伝わってきます
「アクセルやクラッチの操作が軽いこと」も疲労軽減につながります。旅の前にワイヤー注油もしておきました
旅の全行程は1,000kmを超えるので、旅先でのチェーン注油も想定しておいた方が良さそう。ということで、ミニサイズのチェーンルブも購入。もちろん出発前にチェーン清掃と注油はばっちりしておきました


その他、他にもいろいろと準備をしましたが、いずれにせよこういったロングツーリングは「準備している時間も楽しい」のですよね。

旅のシーンを想像しながらいろんな道具を眺めていると、それだけで心は東北へと飛び立っていきました。

(③へ続く)

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