2015 いつもの夏
昼
紫陽花の隙間を縫ってオフィス街
事務員は榊を買うて匂い嗅ぐ
炎天下新芽枯草同棲す
はまなすを海辺の缶に挿して去る
その時
我が身を削って生きている羞かしい
例えば「ファミマ」と「深澤さん」、あなたとわたし何が違うの?
わたししかわからぬうたをうたいつつ今日は晴天気狂い日和
「イクイク」と東郷健の言い得たり「腸まで胃まで喉の奥まで」
恥ずかしいただ一人今うたっていますここにいるのが恥ずかしいので
いくつもの恋などはせず眠り居る乞うことはなく愛した人なり
夜
ゲーセンに浴衣の夏の中坊の
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