齋藤路恵
俳句・短歌・詩 いつものこと
俳句・短歌・詩 闘病記
俳句・短歌・詩 一人と一人とそれ以上で
俳句・短歌・詩 一人で
作:齋藤 路恵 大切な人や世界に別れを告げるゲームです。なるべく静かな場所で行いましょう。 死を扱うゲームですので、必要だと感じたら、ためらわず途中離席してください。 ヘルプカードなどを用意しておくのもよいでしょう。 1 遺書を書く みんなで集まる前に、一人で遺書の準備を行います。 遺書には決して名前を書いてはいけません。 遺書には正直な気持ちを書いてください。遺書を書いた人が誰かを追及されることはありません。素直に思ったことを書いてください。 書く内容を思いつかない場
○○の日 齋藤 路恵 目が覚めると、小鳥に生まれ変わっていた。 過去を思い出そうと努めると、前世が人間だったような気がしてきた。(しかし、驚くには当たらなかった。「無が有になる」のと同じように、私には、「有が無になる」ことが信じられなかったからだ。で、あれば、死後に生まれ変わるのもありそうな帰結ではある) 小鳥としての生はまずます楽しかった。お腹が減って、青虫をついばむときは、青虫の柔らかい皮膚が膨れて、プチっと噛み切れた。青くて苦いがうまみのある汁が出てきて、その時には幸
こどもを叩く8 #140字小説 #齋藤路恵 こどもの頭を叩いてみる。 ペチ ペチ ペチ ポコ ポコ ポコ ポカ ポカ ポカ ガン ガン ガン ボコ ボコ ボコ 本気で殴ったら、こどもは死んでしまうだろう。 私は、私の虐待から、こどもを守らねばならない。 薄い皮膜 8-2 #140字小説 #齋藤路恵 4歳児が母の腕の中で眠り始めた。そっと布団に置くと、おしりがあまりに可愛い。母は「タローくーん」と言いながらお尻を揉む。無反応。 年嵩の人に「女親は
ちょっといくつか創作に関する悩みをつらつらと。 興味のない方は飛ばしていただければいいし、読んでもいいよという方は、アドバイスがあれば教えていただけると助かります。 簡単に言うと、「読むのも書くのも下手なのに短編小説かショートショートを書きたい。そのうえ、書きたい何かは多分あるんだけど、それが何なのかは自分でもわからない」ということです。 「読むのが下手」というのは、前にも書いたことがあるんですが、要するに集中して読みすぎるんですね。自分の参考にしようと思って読むの
「会の人が家族主義者になってたよ」 玄関で靴を脱ぎながら相方に声をかける。玄関からはキッチンにいる相方の後姿が見える。 「マジで?」 相方はわたしに背を向けたまま大声を出した。料理は相方の趣味だ。今どき本物の食材を調理して食べるというのは、なんとも優雅な趣味である。公家めいていると言うか、相方の育ちのよさが現れている。相方は料理の騒音で言葉が聞こえなくなると思っているのか、張りのある声をさらに大きくしている。たしかに食材の焼ける音はやかましい。料理を知らない人が聞いたら、な
マルコは産まれたときに、ペニスがついていた。そのため、マルコは息子として育てられた。 マルコの父親は機関車技士だった。マルコは父に厳しく育てられた。父はときにマルコを厳しく責め立て、ときにマルコを殴りつけた。後年になり、マルコは父は愛情の示し方を知らないのだと思うようになった。だが、わかったところで、父への憎しみは変わらなかった。 マルコは十代後半のあるとき、自分に対する父の態度がわずかに変化しつつあるのを見てとった。マルコは試してみようと思った。自分が死んでも構わない
新潟の実家に帰っています。 先日、そんなに知らない隣の隣の市あたりで行われている地方活性化的文学賞に応募したことで、地元と自分の関係に一区切りついた気がします。 で、まあ、思ったのですが、その土地にはその土地のスケールとか雰囲気があるのですね。 風土ってやつですか。 東京のファッションをそのまま新潟に持って来てもオシャレじゃないんだな、と。 伊藤理佐が変わったデザインのパンツ(ズボン)を履いて田舎に帰ったところ、おばあちゃんに「(そのデザインは)東京じ
ジョイス・キャロル・オーツ 『オン・ボクシング』のテスト録音です。
夜眠れなくて 目が覚めて 布団に入って アイフォーンとか聞いちゃって 目を閉じちゃって 世界の終わりとかかけちゃって 眠くって 眠れなくって わたしが十代ならこんなのもありだろうけど、 実際のわたしは三十代で、 わたしはランダムで曲を変えちゃって それは下衆の極み乙女だったりして。 わたしは眠くって、 こんな詩みたいなものを書き連ねていて、 お母さん、ごめんなさい。 明日も生きていきます。
わたしはブタと呼ばれています。 わたしは泥を浴びます。 わたしが泥を浴びると、一部の人が笑います。 わたしは泥を美しいと思います。 泥の中には地熱を帯びたぬくもりがあります。 わたしは子をたくさん産みます。 わたしの子は富の象徴であるとされます。 わたしは権力者の象徴とされます。 ぶくぶくと肥えて太った権力者は しばしばブタと呼ばれます。 わたしは卑しいものとされます。 わたしはガツガツ喰らうそうです。 わたしの住居は 散らかった部屋や狭い部屋の
ポーランド、ロマの詩人 ブロニスワヴァ・ヴァイス の詩。「森の歌」朗読。 ブロニスワヴァ・ヴァイスの通称は パプーシャ(人形の意)。 元テキストは 2015 パプーシャ/イェジ・フィツォフスキ他 『パプーシャ その詩の世界』ムヴィオラ発行 より
朗読 元歌を知らない歌詞を読み上げるプロジェクト 歌詞はこちら http://sp.uta-net.com/search/kashi.php?TID=22693 元歌はこちら(とあるバンドによるコピー演奏) http://youtu.be/y9kuYPweBOY
ひとびとに自殺するなと教えられ隅にちょこんと座っております #短歌 #tanka #jtanka #齋藤路恵 これやこの私のことはどうぞそのお忘れになって頂きたく #短歌 #tanka #jtanka #齋藤路恵 朝起きて息の苦しく身の重くそろそろ死んでもいいんじゃないすか? #短歌 #tanka #jtanka #齋藤路恵 死に方を調べることで今日もまたなかったことにしております #短歌 #tanka #jtanka #齋藤路恵 私(わたくし)は私(わたし)
昼 これは恋?なきにしもあらず海南風 #俳句 #haiku #jhaiku #齋藤路恵 朝顔の蕾捻りて人は来ず #俳句 #haiku #jhaiku #齋藤路恵
炎天下恋をしおえて清々し #俳句 #haiku #jhaiku #齋藤路恵
薔薇の芽をつつかないでよ恥ずかしい #俳句 #haiku #jhaiku #齋藤路恵 無意味也。目が覚めて見る肉の棒 #俳句 #haiku #jhaiku #齋藤路恵