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斎藤吉久
2024年5月13日 07:46
先月、政教関係を正す会のシンポジウムで、大嘗祭が稲と粟の複合儀礼であることについてお話ししたところ、旧知の神道学者から「新嘗祭と異なり、大嘗祭には粟は登場しないのではないか」というご指摘をいただきました。 著名な研究者からの指摘ですから、無視することはできません。まして、「大嘗祭は稲と粟の複合儀礼ではない」ということだとすると、私の年来の主張はもう一度組み立て直さないといけなくなります。
2022年11月20日 16:08
台湾総督府のパイワン族リポートを読んで、もっとも衝撃的で、なおかつ得心したのは、粟を神聖視するパイワン族が稲作を禁忌していることだった。首狩の習俗を持つ台湾先住民にとって、米は文字通り、敵対する敵の作物なのである。そのことはいまの日本人には理解が難しい。農家が田んぼも畑も作るのがふつうだと考えるからである。けれども、かつてはそうではなかっただろう。ヤマとサトは別の文化圏であり、粟と米はそれぞれ